第12話 便り

平坦な道で

年老いた若者が

ぜーぜーと言っています

おとうさんも

ぜーぜー、

おかあさんも

ぜーぜー言っています


若者は良心を捨てたのでしょうか?

おとうさんもおかあさんも心配でしかたありません

ただ、

夜はしっかり寝ています

朝はゆっくりお茶を飲んでいます

散歩をしたり踊ったりしながら一日を過ごしています


若者は両親を捨てたのでしょうか?


いいえ。

今でも若者の胸には緑のバッジが光っています

くすんではみがいて

くすんではみがいてをしています

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