ROUND48 VS ペペロンチーノ

南山之寿

「皆様こんにちは! 南山之寿の前に道はない、南山之寿の後ろに道ができるんだ! という言葉でお馴染みの南山之寿です」


ゼオン

「むしろ南山。お前の行く道は邪道のような気がしてならんのだが」


ロイド

「悪役キャラですね……」


南山之寿

「違います! 断じて違います。王道は眩しすぎて歩けないだけなんです……。お天道様の下を歩けない人間なんですよ」


ゼオン

「吸血鬼か?」


ロイド

「南山さんは夜行性動物なんですね」


ゼオン

「いや……ただの捻くれ者だな」


南山之寿

「失礼な! アイスだって、炭酸飲料だって、王道な物を飲食しますよ! 刺身定食も、焼き魚定食も! サラダだって!」


ゼオン

「おい! 読者のイメージを壊す発言は控えろ! 炎上するぞ!」


ロイド

「天ぷら定食と、刺身定食。どちらも捨てがたいですね……。いや、今日の気分はガツンと焼肉定食……嗚呼! トンカツ定食も外せない! 何て悩ましいんだ!」


南山之寿

「あの……? ロイド君?」


ゼオン

「人の数だけ食事があり、食事の数だけ人は献立を考える。献立は人を悩ませ、思考と嗜好を成長させる。試行錯誤した食事は、人の糧となる……」


ロイド

「何か、それっぽいことを言いますね。さっぱりわかりませんが」


南山之寿

「そろそろ、本題に……」


ゼオン

「三連休は寝て過ごします的な宣言か?」


ロイド

「ありえそうですね!」


南山之寿

「何も言い返せませんが……。今夜の食事はペペロンチーノです!」


ゼオン

「一向にかまわんっ!!」


ロイド

「いいですね! ニンニクでスタミナ回復しましょう!」


ゼオン

「しかし、南山……。ところどころ、似たような話を読んだことがあるんだが?」


ロイド

「た、確かに! 再利用ですね!」


南山之寿

「ははは! 困った時の、前話再利用! さて、第何話でしょうか! はははっ……は」


ゼオン

「泣くな……」


ロイド

「苦し紛れの作戦ですね……」


ゼオン

「仕方ない! 飯でも食って忘れよう!」


南山之寿

「ですね、ペペロンチーノにんにくマシマシです!」


ロイド

「くさっ……! そして何て量のパスタだ!」


南山之寿

「死んでしまいますね……にんにくの圧で」


ゼオン

「南山! お前は、吸血鬼か……って言わすな!」


ロイド

「お後がよろしいんでしょうか……」





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