第57話 ステータス確認

「ふっふっふ〜」


 基本的にステータスを確認するには、誰もが例外なく10歳になったら教会で受けることができる鑑定の儀式。

 私も5日後に控えてる儀式で、教会にあるルミエ様のお母様である魔法神様……女神ティフィア様が授けたとされるステータス鑑定の神器を使うしかない。


 じゃあ10歳で一度ステータスを鑑定したらもう二度とステータスの確認ができないのか? というと、そんなことは一切ない。

 鑑定の儀式は10歳になった子供達を同じ日に集めて行ってるわけじゃなくて、別に強制でもなければ教会で頼めば時間があるときに確認できる。


 ちなみに、このステータス鑑定の神器に関しては、神器を授かるときに下された『誰でも使えるように使用料を取るなどして制限を設けてはならない』という神託があるから文字通り、10歳以上で希望さえすれば誰でも使うことができる。


『ふふ、本当にお母様の神託だけで私物化しようとする者が出なかったの?』


 むっ、さすがはルミエ様。

 私の考えを読みましたね?


「残念ながら、過去に神器を私物化してお金儲けをしようと企んだ神官がいました。

 ですが、その神官は何度も神罰を受ける夢を見るようになって失脚したそうです」


『なるほど……』


「他にも同じような体験をして失脚した方が何名かいたようで、次第に神器を私物化してお金を儲けようとすると愚か者はいなくなったそうです。

 さすがはルミエ様のお母様である魔法神様ですね!!」


『……そうね』


「鑑定の儀式は10歳で初鑑定の子供が優先とはいえ、誰でも受けれることから非常に混み合うんですよ。

 だから護衛の観点とかから影響力のある一部の貴族や王族は丸一日貸し切り状態にしてから儀式を行います」


 それが私にも5日後に控えてる鑑定の儀式のわけだけど……1日とはいえ、教会の神器を貸し切ってしまう。

 だからそのお詫びに、貸し切りにした貴族や王族の出資でお祝いのお祭りを開催する。


「その日は王都中お祭り騒ぎになりますよ。

 ただし、当事者である私はお祭りに参加できませんけど……」


 だから一々大袈裟に鑑定の儀式をやりたくなかったのにっ!

 確かに部外者なら鑑定の儀式でのお祭りは非常に楽しい王都の恒例行事だけど、当事者にとっては面倒でしかないのだ!!


 ただの公爵令嬢だったら、家族だけでササッ! っと鑑定の儀式を終わらせることができた。

 けど……さすがに第一王子の婚約者という立場では、いずれ国の上に立つ者としてそうはいかない。


「むぅ〜」


 これも全ては、おバカ殿下セドリックのせいだ!!



『解析が完了しました』



「っと! 終わったみたいです」


『ふふ、どうなるかしら?』


 話が非常に脱線しちゃったけど、ステータスの確認はステータス鑑定の神器を使わないと基本的にはできない。

 そう、には。



『種族固有スキル・竜眼を確認』



 これは世界の声とは違う、私のユニークスキル・探索者の通知音っ!

 探究者は、ありとあらゆる事象を解き明かし、理解することで己のものとする力。

 そして、ルミエ様はステータスどころか魂まで見ることができる!!


 だからこうして、ルミエ様を膝の上に抱いてルミエ様が魂を覗き見てステータスを確認する方法を解析していたのである!!

 これは別に、ルミエ様が可愛いから愛でるために抱っこしてたわけではないのだ! まぁ、それもあるけど……



『ぴろん!

 種族固有スキルのため解析に失敗しました。

 代替え処置として、特殊スキル・ステータスを獲得しました!』


『特殊スキル・ステータスを起動します』




 名前:ソフィア・ルスキューレ

 種族:人間ヒューマン

 称号:「公爵令嬢」「お転婆令嬢」「ルスキューレ家の天使」「転生者」「愛子」「最強を目指す者」「Aランク冒険者」「ーーーのお気に入り」

 加護:「ーーーの加護」「白竜王の加護」



 ・ユニークスキル

「探究者」「並列存在」


 ・エクストラスキル

「叡智」「魔導」「千里眼」


 ・特殊スキル

「ステータス」


 ・スキル

「魔力操作」「魔力感知」「属性魔法」「上位属性魔法」「空間魔法」「身体強化」「剣術」「闘術」「魔闘法」「抜刀術」「召喚魔法(魔物、悪魔)」


 ・耐性

「魔法攻撃耐性」「物理攻撃耐性」「状態異常耐性」

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