ーー007 仔ドラゴン


がおー!!


どうすんだよこれ、、

オーガでなくってドラゴン、しかも子供。


「親元に返すのがいいです」

「おやもとぉ?でっけードラゴンだろ?食われちゃうだろ?」

「あなたなら大丈夫です。強いです。」

「いやいや、まだ足りないからオーガ狩りに出たんだろうーがよ」

「それもありますが、多分大丈夫です」

・・・・

「ま、近くに行ってそっと置いてくりゃいいか、、」


仔ドラゴンの後ろに転移して後ろからだっこした。 

おとなしくなった。まだごつごつしておらず、少しふわふわっぽいんでモフったや嫌がったのでやめたら手をアマガミしてきたんでまたモフった。ほんとは嬉しい様子だ。


「で?どこなの?この仔んち」

「さあ?」

「・・・・きみぃ?」

「でもあの山の麓らへんだと聞いたことが在ります。洞窟があるとかないとか」

目視できないんですけど、


「うさぎ、どうする?」

「勿論行きます」と、裾を掴んできた

「あの山の麓の洞窟!」なむさん!

シュン!


さて、見えなかった洞窟の前にきてしまっています。

すごーい!!見えないのに、初めてなのに、これたんだー!!(JK調で) 


まぁいい。

ラッキーだったとしておこう。でもすげーよな?


洞窟の入り口にそっとドラ仔を置く。

んじゃな!

シュン!


・・・・・なぜ?

「なぜ掴まれてんだようざぎ!!」

「一瞬にして掴まれてしまいました」


「んじゃ次は俺だけで行ってくる。留守番おねがいね?」

シュン!


そーっと、、、

ばいびー!!

がお!

シュン!


自分の周囲を見回す。頭の上にも手を宛てて、、、よしいない!


「ただいまー!」

がつがつがつがつ!!

「ほはふぇりはふぁーひ!!」うさぎ


「お、おう、、、おれも飯にしようかな、、」

うさぎ用の押さえるトコデカ目の缶切り作ったのはよかったのかどうか、、、、

まぁ今更取り上げられないし、、かわいそうすぎる。


ドラスープを温める。

・・・・・・・・・・・・・・

なんか、、食べるのが少し、躊躇されるけど、、捨ててももったいないし、、食うべし!



「しっかし、オークがいるって言うんで行ったらオーガ出てきたし、オーガを狩りにいくとドラだし、、なんか一個づつずれてない?」

「よくわかりません。でも、いつもはオークだし、今回のもホントはオーガですよ?」

「まぁ、たまたまなんだろうけど、、次回はちゃんとオーガだろうけど、、もう俺今度から初めての時は一個上だと思って覚悟していくよ、」

「それがいいですね!」

納得しちゃうの???


ーー


それからオーガの発生場所に通ったら、毎日オーガだった。少しづつ奥に行き、最後に、うさぎの言っていた巣?集落っぽいとこに出た。

もういいかな?結構強くなったし、帰ろうかな?って思ったら、

目があった。ふたまわりくらいでかいヤツ。あれはボスなのかな?


んじゃねー?ばいばい!って手を振ったら、

ドン!という振動と共に、そいつが目の前に居た。


うっ!

ザン!飛び退る。ぶん!!目の前に暴風!!ヤツの拳固が通り過ぎ、、、シュン!


シュン!

俺の家の前。転移した、だが!そのオーガも!

ぞっ!!ダッ!!家の屋根に跳ぶ、ズガン!!屋根の前側がっつ!!俺の家!!

くそっ、、

俺はやれるやれるんだ!!こいつを一刀両断っ!!

ダッ!飛び上がり、落ち、体重乗せて剣を叩き込む!!

ガイン!!

弾き返された?

が、

やつの腕はぶらぶらに、、

うし、もう一度っつ!


「うらぁああああああ!!」ザン!!あ、身体強化忘れてた、強化して、(この間迄0.2秒位?)

「いっとうりょうだんっつ!!!」

すばん!!

・・

ズズーーン、、、


「ふう、、、真っ二つ。もうダイジョブだろうな?これで生き返ったらもうホラーだよな?」


「だいじょぶでしたか?半端ないですねこのオーガ、、キング?」

「・・・そういうのなの?」

「多分?」

見たこと無いのか、そうだよなぁ、、見たら即死だよな、見たやつは生きていない、ってやつだよな、、某ゴルゴな13みたいなヤツだお。


「さっき、途中で身体強化してましたね?していなかったんですか?」

「忘れていた。」

「よくそれでここまで大丈夫でしたね?」

「たまたま?」

・・・・・・・・・・


「ま、生き残ったんだ、よかろう?」

「ええそうですね!」

で、生き残った記念パーテー。缶詰と干し肉とウイスキーで。

うさぎは缶詰、俺は干し肉とウイスキー。

そのまんま床にごろ寝した。半分壊れた屋根から月が見えていた。


オーガキングは転移を使えたのか?追えるのか?

いや、なんか掴まえるような技?を持ってるのだろうな。だから一緒に来れたと考える方が妥当か。

でもこの世界だし、転移できる魔獣も居るかもしれんと用心するほうがいいか。

などと寝入りばなに思っていた。


ーー


翌日、うさぎも手伝ってくれて小屋の修理。

直しながら、

「次のヤツのためにもも少しでかくしておくほうがいいかな?」

「前の人が言っていました。少ないくらいがちょうどよい、と。」

ああ、場合によってはそうだな、、で、いきなりこんな世界に飛ばされた、安穏とした世界から来た連中にはそのくらいが丁度いい、てわけだ。俺みたいな連中には。

建物がしょぼいと常に自分の立場を認識しないでおれない。


屋根だけは全部張り替えた。

ノコはあった。サビサビだったのでサビを落としたが、、、、刃が駄目に成っていた。街で目立てしてもらわんと使えない。

しかあしっつ!!

丸太を立てて、剣で一刀両断!とかやって、厚みはまちまちになてしまったが、、どうにかなった。

まぁ、手製板を水平に置いて下側を下の板の上側に少し被せていくだけだから、雨漏りしないんでダイジョブだろ。

疲れたけど。30枚以上やったんじゃね?長い板。


防腐剤がないんでうさぎに聞いたけど知らなかった。街に行けば在るんだろうな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る