サンドワーム退治


「じゃあサンドワームの駆除をして来ます!」

「駆除‥‥‥、まぁお前ならそうだよなぁ」

 何か言葉に齟齬があった気がするけど、まぁいいか。



 あ、でも先に冒険者ギルドに行かなきゃ。ローズとサラが待ってるからな。

 ペイキンはやはり広くて、冒険者ギルドも場所を聞かなきゃわからなかった。



 ギルドの酒場では猫二人が騒いでいた。

「ネロ! こいつら失礼ニャ!」

「旦那! こいつら黙らせてくれよ!」


 何が有ったのか知らないけど。二人から言われたらそうするしかないよな。


ブンッ!!!!


 手を翳す、ヒトの体内の水分を揺らすと大体の人は気絶する。ヒトも大半は水分だからなぁ。

 二人の近くにいた冒険者達は、気絶した。

 ギルド内が騒然となる。


「何が有った?」


「うちらの事、侮辱したニャ!」

「あちしらだってSランクなのに! こいつら信じてねーんだぜ!」


 はぁ~、またそんな事で‥‥‥。


「お前ら、そう言われても放っておけって言ったよな?」


「ニャ~、悔しかったニャ!」

「あちしらまで、バカにされて黙ってられねーよ、旦那!」

 二人は俺の為に怒っていたらしい。それ自体はありがたい。だがこんな事で喧嘩して怪我でもしたら困る。


「わかった、わかった。ありがとよ、行くぞ」



 気を取り直して、サンドワームの駆除だ。ミストサーチもサラの嗅覚探知もイマイチ効きが悪い。地面にいるモンスターだからなぁ。


「召喚! ヨウコちゃん!」


 光の粒子が集まって、ヨウコちゃん、無事召喚だ。


「ネロ様、お呼びかや?」

「おう、少し土魔法で調べて欲しくてな。こういうのは出来るか?」


 説明したら出来るようだ。

「お任せあれ。ようやく出番が来たようじゃ」


「土壌探知!」

ヨウコちゃん、我が家ではアホキャラだけど、魔法に関しては優秀過ぎるくらいの実力があるからな。


「砂ミミズは20メートル下、西に5メートル、北に10メートル」


歩いてその辺りに。

「OK 魔剣オキシダンで、よっと」


 オキシダンを下向きにして魔力を込める。 

 刀身が伸びていき、地面ごとサンドワームを貫通する。

 うん、手応え有り。少しグリグリっとして魔力を引っ込める。とりあえず一匹。

 オキシダンで空けた穴に、水の手を突っ込んで魔石(中)の回収。空けた穴はそのままだと迷惑なので、ヨウコちゃんの土魔法で埋める。魔力は尻尾をもふもふしてやると回復する。


 姿が見えているサンドワームには直接スコールでビシャ掛けでOK。


 よし、この流れでこのまま同じように。帝都付近を全面的にやってしまおう。




 思ったよりいたなぁ。百匹以上倒してない?

まぁ、一匹でも残すとマズイだろうからしっかりと駆逐しよう。


 と思ってたらミストサーチに何か引っかかった。

 モンスターでは無さそうだが‥‥‥。

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