バカ大人戦隊・クソレンジャー

羽弦トリス

第1話覗き男爵

クソレンジャーはいつ怪人が現れてもいいように、立教大学裏の雀荘にいた。赤レンジャーはパトロールの為にマンションを歩いていた。すると、望遠鏡で覗きをしている中年がいた。

『私、覗き男爵なり』

「出たな!ジョッカー怪人、一体何をのぞいてんだ?」

「ま~、これを覗くなり」

赤レンジャーは望遠鏡で部屋を覗くと、若い女性が着替えていた。

「すげ~、ミルクタンクだぜっ」

肩を叩く者がいる。

「まてよ、いいところなんだから」

「警察の者だけど、覗きをしているのかい?」

「ち、違います。パトロールです」

「は、あんた名前は?」

「名前?」

「だから、名前だよ」

「赤レンジャーです」

「は?名字は?」

「赤です」

「アカね。名前は?」

「レンジャーです」

「あっ、おたく、アカ・レンジャーさんね」

「いや、赤レンジャーです」

「こだわることねーんだよ、アカ・レンジャーさん」

「歳は?」

「23です」

「住所は?」

「秘密基地ですから、秘密です」

「秘密?君、署まで同行しなさい」

「ぼ、僕は正義の味方なんですよ」

「何が正義の味方だよ、逮捕だ逮捕」

赤レンジャーは不法侵入の罪で逮捕されたのであった。通報したのは、覗き男爵の仕業である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る