第7話

ある日、朝起きると母さんがある提案をしてきた。


「ねぇルイ。王都の学園に行ってみない?」


学園…


「えぇ!?学園ってあるの!?」


「あら、ルイは学園を知ってるの?」


「え?えぇと…そう!エマちゃんのお母さんに聞いたことがあるから!」


「そうなの?」


「そうそう。それより、学園に行くってどういう事?」


「実はね…」


母さんの話によると、


どうやら、この前の戦いの事を聞いたヨナさんが是非にと勧めたらしい。


俺の才能を埋もれさせるのは勿体ないと。


そこで、学園の入学試験を受けないかといわれたと。


「そういう事なの。どう?」


「学校か…。」


正直、一生この村で過ごすのもいいと思う。


親の愛情を受けて、いいお嫁さんを貰って、家族の為に働いて、子供を育てる。


それはとても幸せな事だと思う。


でも、俺は日本ではやりたくても出来なかったことをやりたい。


その中の一つが学校に行く事だ。


だから俺は、


「うん。学校に行きたい。」


と、そう告げた。


◆◆◆


そうと決まれば、準備をしなくちゃならない。


入学試験は、5ヶ月後だ。


村から王都まで歩いて3ヶ月程らしい。


だから、あと2ヶ月でやり残した事をしよう。


まずはSPを振り分けよう。



【振り分け前】


拳聖術 (1/5)


・属性纏(火・水・風・土・氷・雷) 


・金剛




剣聖術 (1/5)


・属性纏(火・水・風・土・氷・雷)


・次元斬

 


神の御業(1/5)


・神知覚



雷魔法 (1/5)


・雷弾


・雷槍



氷魔法 (1/5)


・微氷


・微氷弾


・氷弾



大地魔法 (1/5)


・薬草探知


・蔓捕縛



【振り分け後】


拳聖術 (5/5)


・属性纏(火・水・風・土・氷・雷) 


・金剛


・魔気金剛


・聖気金剛


・魔聖気金剛


・乾坤一擲



剣聖術 (5/5)


・属性纏(火・水・風・土・氷・雷)


・切断術


・次元斬


・魔剣創成


・聖剣創成


・天閃斬


・剣の極致

 


神の御業(5/5)


・神知覚


・過去視


・未来視


・神剣創成



雷魔法 (5/5)


・雷弾


・雷槍


・耐雷


・誘雷


・雷撃


・操雷


・落雷


・雷結界


・雷牢


・雷装


・轟雷


・天雷




氷魔法 (5/5)


・微氷


・微氷弾


・氷弾


・氷刃


・乱氷刃


・銀世界


・絶対零度


・天氷


大地魔法 (5/5)


・薬草探知


・蔓捕縛


・岩石人形創成


・岩石騎士創成


・大地操作


・世界樹創造



これだけ強化すれば、そうそう死ぬことは無いだろう。


あ、SPが1pt余ってるな。


確か、スキルの獲得もできたよな…。


というわけで、1ptで獲得できるスキルを表示させる。


必要ポイント1pt


・攻撃力上昇(極微)


・鑑定


二つか。


…鑑定がいいな。


取得!


鑑定 (1/5)


早速試してみてみよう。


玄関に落ちている石を鑑定してみる。


名称 石


石。普通の石。なんの変哲もない石。紛うことなき石。


……いや、うん。そうだね。


そうだ。


剣聖術のスキルで剣が創れたよな。


それを鑑定してみるか。


「魔剣創成!」


そう唱えると、辺りが光った。


その光が収まると、両刃の黒光の見事な剣が現れた。


「おおぉ!!」


これは興奮する!


消費魔力は大体10くらいか?


早速鑑定してみる。




名称 魔剣ゼノン


剣聖ルイに創られた魔剣。



成程。


鑑定は予想通りだな。


剣聖ルイって…。


熟練度の表示があるから、より詳しく鑑定できるかもな。


「おーい!ルイはいるか!」


この声は!


家の扉を開けた。


「ラッドさん!」


ラッドさんは、お隣のエマちゃんのお父さんで、町にお使いに行ったときに有耶無耶になった狩りに連れて行って貰うのだ。


早速山に入っていくと、鹿に遭遇した。


「よし、ルイ。弓を使ってあの鹿を仕留めてみろ。」


「うん。分かった。」


矢を弓に掛けて、弦を引き絞る。


矢の先を、鹿の急所に向ける。


それを放つと、ビュッ、という風切り音が聞こえた。


放たれた矢は見事に急所に命中し、鹿は絶命した。


「おお!?すげぇぞルイ!まさか一発とはな!」


ラッドさんも大絶賛だ。


【武術スキル《弓術》を獲得しました。】


よっしゃ!


「よし!次に行くか!」


その日は、鹿三頭と猪2頭を狩った。


エマちゃんのお母さんと父さん母さんは驚いてたな。


エマちゃんも、「わぁ!すごぉい!!」


て、かわいい声で驚いていた。


その日は、エマちゃんのお宅と一緒にご飯を食べた。


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