第243話 ブラッドフォード大公国 10

奥さんのライラに俺のことを説明しながら、急に連れ去ったことを、謝罪して納得してもらった。


そのためには俺のことを話さなければいけないと言う事はわかるけど、徐々に俺のことがバラされていくような感じがする。


それも、アレクだけじゃなく、全員が競うようにして話していく。


いろいろ話してた結果、ライラから


「すごい魔法使いなんですね」と納得された。


その結果として、冒険者ランクも特Sランクだとロゼッタが話した。


ロゼッタが冒険者カードを奥さんに提示したら、驚かれていた。


驚いた理由は特Sランクと言うことがあったと思うけど、国のマークがあったことだ。


普通は、Sランクであったとしても、国のマークはないのが普通。それがSSSランクの上の特Sランクだから。


そして国のマークが、3つも書いてあると言う事は特殊な事。


それも、よっぽど国家に貢献していないとできないこと。


先ほど、メンバーが言ったことの裏付けになる結果だ。


奥さんが、「クリス公爵様は、お若いのに、本当に凄い方なんですね。」


俺が、「私が、公爵までなれたのは、なろうとしてなったわけではありません、たまたま私の目の前に事件が起きて、それを解決したのが結果としてついてきたことですから」


奥さんが、「それも全て公爵様の、努力の結果だと思いますよ。」


俺が「でもご主人さんの事は本当に申し訳ありませんでした。話すよりも実際に行動したほうが早いと思ったので、私の魔法の瞬間移動で、ご主人を、お城に移動させました。


そして次期国王のバーナードと合わせることができました。今は2人して話をしていると思います。」


奥さんは、「次期国王様を、呼び捨てになさると言う事は、それだけ実績が伴っているとお見受けします。」


俺は「私たちは暫くは、バーナード王子から貸してもらっているお城に泊まりますので、何かありましたらご連絡を」と言って屋敷を後にして、買い物を続ける。


先ほどは事件があったので、街を見て回ることができなかったから。


騎士団総長の屋敷を後にして、街に戻ってきた。


以前も来たことがある街だけど、今回は、お城を起点にしているので街並みが違うように思える。


雑貨を売っているお店で工芸品を買って、武具を売っている店に行って、短剣や投げナイフを買ったりしていると、セラフィーナが見つけてしまった。


見つけてしまったものは、高級婦人服の店だ。


たぶん貴族の御用達のお店だと思う。


普通の店とは店構えが違う。


全員で、その店に入っていくと、やっぱり!


そこは、婦人服を扱っているお店で、貴族が着るような服と下着が売られている。


この店は今まで訪れた中で一度、大きくて品揃えが豊富だ。


ありとあらゆる色が置いてある。


以前、行ったことがある同じ店は、白ばかり置いてあって圧倒されたけど、ここもすごい。


カラフルと言う感じ。


女性たちがお店に入っていくと、バラバラに分かれて洋服を見るグループもいれば、下着を見に行く人もいる。


この店は大きい店なので、更衣室が3つもあるから、感知魔法を展開しておく。


窓際に椅子が並べてあるので、俺は椅子に座って外を見ることにした。


そうすると斜め前に、ジュエリーショップがあるの見つけた。


全員に出かけてくると言ってお店を出てジュエリーショップに行った。


感知魔法は展開したままだ。


ジュエリーショップによって、ブローチを選ぶ。


いろいろな種類が置いてあって迷うが、つける人をイメージしながら色と形を選んで9個購入した。


入れてもらった箱に、名前を書いてもらった。


それを全て1つの紙袋に入れてもらう。



メンバーがいるお店に戻ると、まだ買い物をしていたので、先ほど座っていた椅子に腰かけて、中を見るわけには行かないので外を見ることにした。


そうすると店主が紅茶を出してくれた。しかもクッキーがついている。


しばらくすると買った人から、テーブルの椅子に座りだしたので、徐々に紅茶の数が増えていった。


最後に残ったのがシャーロットとセラフィーナ。


シャーロット王女はいっぱい持っていると思うんだが。


シャーロットとセラフィーナがテーブルに座ったら、店主が俺に料金表を示してきた。


やはり高い店は請求される料金も高額だけど、全員分のお金を払った。


「クリス、ありがとう」と声を揃えて全員からお礼を言われた。


そして買ったものを、それぞれで持ちながら、俺たちは店を移って食事にすることにした。


なんだか全員が良いものが買えたみたい。顔が違う。


料理を注文して待っている時間に、先ほどジュエリーショップで買ったものを、それぞれに渡していく。


全員が箱を開けて、喜んでいる。


よかった。

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