第210話 誘拐犯 9

俺たちは魔族の国で誘拐犯を捕まえてから、次のブラッドフォード大公国に透明化魔法で透明になって、飛行魔法で飛んできた。


ブラッドフォード大公国には宿を確保しなければいけない。


なので以前、泊まった宿が空いていないか確認したが、今回は満室と言うことだった。


それで買い物をしながら店主に良い宿がないか聞いている。


多くの店主は自分の店で買い物をした客には、親切にしてくれるので、紹介してもらった宿に行くことにした。


今度の店主に紹介してもらった宿は、前回、泊まった宿よりも高級だ。


宿の中に入って、空いているのか聞いてみると空きがあると言う事だったので、4人部屋を1つと3人部屋を1つと1つ部屋を1つとお願いした。


滞在期間は5日間とした。


食事も朝食と夕食をお願いしたので俺が料金を払った。


料金を払って鍵を3つもらって、それぞれの部屋に入っていく。


4人部屋は、ソフィアとアリシアとイザベラとコリンの部屋になる。


3人部屋には、アレクとロゼッタとパトリシアがいる。


当然1人部屋には、俺だけ。


さすがに7人部屋というのが、なかったからだ。


この国で、情報収集を行うため、全員で街に出ることにした。


8人で歩いて行くと目立ちやすいので、ソフィアとアリシアとアレクと俺、


パトリシアとロゼッタとイザベラとコリンの二組に分かれることにした。


イザベラに言わせると、俺の組みにも、神獣が2人いると言われた。


どんなものでも、いいからショッピングをしながら店主にいろいろ情報を聞いてほしいと伝えた。


街を歩きながら、アレクが下着が欲しいと言い出したので、自分で作れるんじゃないかと思ったが、言わないでショップを見つけて入っていった。


最近は本当に情報収集のためショッピングをしていることが多いので、徐々にものが増えてきている。


一番、増えてきているのが洋服かなぁ。


まぁ今までが、洋服を持ってなさすぎた。


最近は、俺の異空間収納に入れているから、目で見て増えている実感がないから。


アレクが下着が欲しいと言うので入ったお店は女性専用のお店だった。


洋服から下着、靴下までいろいろ置いてある。


下着は、いつも俺が見ないようにして洗濯をしている。


魔法で洗ったほうがきれいになるから。


まぁ下着は気分によっては変えたいと思うので、デザインや色などいろいろあるから。


せっかく入った女性専用ショップなので、できるだけ多くの下着を購入しても良いと伝えるとキャーと言って喜んでいた。


あまり下着を持っていないアレクは、ショーツを13枚以上買っていた。


そして初めてブラジャーを買ったみたいだ。


しかも10枚も。


つまりショーツとブラジャーのお揃いを買ったみたいだ。


そしてトラでも着るのかと思ったけど、口に出して言わないが、キャミソールを買っていた。


アリシアとソフィアもお揃いのブラジャーとショーツを買っていたみたいだ。


どんなのを買ったのか、ちらっと見たけど。


3人がお気に入りの商品を選んでいるときに、店主に聞いてみた。


「この街はいい街みたいだね」と俺が聞くと


店主は「そうだね、でも以前ほど良い街じゃないのかもわかんないね」


「え、どうして?」と俺が聞くと


店主は、「なんだか最近、物騒なことをよく聞くよ」


「えー物騒なこと?」と俺


店主は、「お前さんとこの娘さんも美人ぞろいだから注意しなぁ」と言ってきた。


「え〜なんだか物騒なこと言うなぁ」と俺


店主は、「昔はなかったんだがなぁ、最近は10代前後の子供がいなくなることが多いんだよ」


「誘拐されているの?」と俺が聞くと


店主は、「そうみたいなんだよね、ちょっと前にも憲兵隊が来て何か知らないかって聞いてきたんだよ、もちろん知らないって答えたけどね 」


店主は、「本当に昔は暮らしやすい街だったんだよ」


店主は続けて、「今の国王様になってから税金も厳しくなってね」


「へぇー税金が増えたんですね」


店主は、「税金が増えた分だけ働かなきゃいけないからね」


店主は続けて、「そしてなんだか最近、城の方から夜になると変な声が聞こえると噂があるんだよ」


「へー、どんな声なんですかね」と俺


店主は、「なんだか女性の悲鳴やうめき声が聞こえるらしいんだよ」


店主は続けて、「そして、なんだかわからないけど、城に四方を隠した馬車がよく運び込まれるんだよ」


店主は続けて、「全く気持ち悪いったらありぁしない」


なんだか良い話が聞けそうな気がしたので、3人のほうに目をやって洋服も買っていいよと言った。


3人は喜んで目の色が変わってきた。


虎でも女の子だからかなぁ?


さらに店主と話し続ける。


結構、女性の服選びは時間がかかるので、おかげで、いろいろな話を聞くことができた。


そして他のショップを回りながら、女性には買い物をしてもらい、店主と話すことをしている。


店主は、特に女性であれば話してくれる確率が高いので、そういう店を選んでいる。


女の子たちの洋服や下着、靴がどんどん増えてきている。


数件のショップを回って情報収集をしてみたが、同じような情報ばかりなので、一番、怪しいのはお城の中だと言うことだ。


これ以上の犠牲が出ないためにも、早急に動く必要があるけど、もし仮に、この国の王様だったら、どうしよう。


王様が増税をしたのは、女の子たちを買い入れるお金を必要としたからかもわからない。


また誘拐犯だって、また、それを束ねるやつだって、相応の金額を払わなければ動く事はないと思う。


しかも他の国では人身売買と言うのは重罪にあたるので、捕まれば間違いなく死刑になる。


それを危険を犯してまで、はした金でするかと言うと、そういう奴らは少ないと思う。


と言う事は人身売買組織に資金を提供しているのは王族か貴族が関係していると言う事かもわからない。


人身売買組織で、王様が関与してるか、貴族もオークションみたいなのがあって参加している可能性もある。


またはオークションなんか開かれていない状態であれば、王様が直に買い入れているのか。


俺はこの国の王族には詳しくはないが、店主に聞いたところによると、王様と王子が4人いるらしい。


王妃は、亡くなっているらしい。


男が5人と言う事は全員が関与している可能性もあるけど、1部だけと言う可能性もあるが、城に女の子たちを拉致した場所がある可能性もあるので、そうすると全員だと言える可能性もある。


と言うことを考えれば魔族の皇帝の娘が誘拐されたと言うのは、国が支持したと言うのは、あながち嘘ではない可能性が出てきた。


じゃぁ、あのまま戦争が起こればよかった可能性もあるが、大勢の関係のない人が死んでしまうし、たぶん戦争の取引に皇帝の娘は引き出されるだろう。


うーん、困った問題が起きた。


しかも早急に処理しなきゃいけない。


誘拐されて捕まっている子供たちがいれば早く助けなければ、今現在も命が危ない子供がいるかもわからない。



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