第175話 剣の修練
野原に転移して訓練することを何回かしていたので、全員が徐々にだけど、しっかり基礎魔法を習得することができている。
これぐらいレベルアップをすると、Aクラスの冒険者と勝負しても守れるだろうと思う。
つまり守るだけなら、Aクラス以上だろうと言う事。
あとは攻撃の練習だ。
攻撃練習も、基礎魔法をまといながら、すると怪我をすることもなく練習に励むことができるので、たぶん上達は早いだろう。
他の奴らの練習は棒でするか、本気で切りつけることなんて無理だ。
でも俺たちは基礎魔法があるので真剣勝負ができる。
そこに大きな違いがある。
何といっても真剣で真剣勝負ができる。
どんな冒険者だって怪我を負う事は、冒険者生命を維持することができなくなってしまうので、練習するためには真剣でやり合うことなんてできない。
いくら回復させることができる魔法師がいても、限界はあるし、
首を切られたら元も子もない。
ましてや腕を切り落とされて、それを接合することができる魔法師は少ない。
などの理由から、本当に実剣で、思いっきり練習することなんてできない。
でも俺たちは違う。
女性と言う立場から言えば男よりは力は弱いから、そういうことをカバーしてくれるのが魔法だ。
カバーしてくれる魔法が強ければ強いほど、男の力でも捻じ伏せることができる。
俺が前世でも魔法師団の団長だった時に、教育をしたが、ここまで使いこなせる奴はいなかった。
教育するときには、これから戦争が起こるからと、真剣に練習する事はなく、競技会程度のものでしかなかったから。
競技会も、すごい剣の使い手が出場して油断の末、やられてしまって命を落としたり、手をなくしたりと言うことは起きるが、人と人が戦争で殺し合うと言うのは意味が違う。
戦いたい奴は、人がいないところで戦い奴ら同士が戦えばいい。
世の中にはいろいろな人がいるから、そういう人もいるから。
しかし戦いたくもないのに、家族を守るために戦争に駆り出される奴もいる。
同じ国の仲間だって、自分が敵前逃亡すれば、その国に住んでいることもできないし、家族も簡単に牢獄に入れられたり、奴隷に落とされたり、村人からも石を投げられたり、殺されたりしてしまう。
それが現実だから!
俺は、そういうことが起きないように立ち回る!
本当は誰もいないところにアリシアと2人で暮らしたいけど、そういうところにも火の子は広がる。
俺は、時々、野原に来てアレクと戦って訓練をしている。
野原の地形が変わっている場合もある、それほどの戦闘が必要になる場合も来るかもわからない。
今日は練習で、汚れてしまったので、夕食前に屋敷に戻って温泉に入ることにした。
いつもは、アレクは温泉には行かないで部屋にいるんだが、今日は一緒に行くと言うことなので、初めて俺の屋敷に転移する。
ダイラス連邦の借りている屋敷の庭にある温泉棟の前に転移する。
そして男性と女性が分かれて脱衣場に入る。
俺が脱衣場に入るために扉を開け中に入ったら、アレクがついてきた。
俺はアレクがどうしてついてくるんだろうと不思議に思っていたが、アリシアが来て手を引っ張っていた。
間違えたみたいだ。
俺は脱衣場に入って、洋服を脱いで、かけ湯をして、内湯よりも露天風呂の方が気持ちが良いので、露天風呂に入っていく。
今日は珍しく夜ではなく明るいうちに入りにきたので、当然、星は見えない。
でもたまには明るい時からお風呂に入るのもいいもんだ。
なんて言うことを考えながら、お湯に入ってゆっくりしていると、女性陣がタオルを巻いて入ってきた。
なんだか最近あまり恥ずかしがらなくなったような気がするけど。
俺が入っていても、タオルを巻いてだけど堂々と入ってくるし。
まぁいいけど!
嬉しいし
やっぱり、いつもいるメンバーと一緒にお風呂に入るのもいいものだから、それも温泉だよ〜
今回はタオルを巻いた、アレクもいる。
前回は虎から人型になったときに、裸なったので、見てはいるんだけど、タオルを巻いているアレクは、感じが違うような気がする。
以前はミニスカートを履いているときに、どうしても虎のイメージが取れなかったため、虎がミニスカートを履いているような感じがしたが、今は女の子らしく見える。
俺が入っている方に、アレクが近づいてきて横に来る。
虎なので、恥ずかしさは、あまりないのかな?
「もう、だめだよ〜」と言ってアリシアもアレクの横に来た。
2人が近づいてきたので、なぜか他の3人も近づいてきた。
なぜか、広い露天風呂なのに、1カ所に集まっている。
そこで、アレクが泳ぎだした。
虎は、泳げるんだと俺は感心した。
泳いでいるときにタオルは取れた。
そこにソフィアが駆け寄って、アレクにタオルを、巻こうとしたが嫌がっている。
「裸の方が気持ちが良い」とアレクを言っている。
それを聞いた全員は、しょうがないなぁと言う感じで全員がタオルを外した。
俺は、タオルを外すところを見ていたが、何も、言えなかった。
少し見えたよ。
誰のとは言わないけど、なんだかドキドキした。
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