第22話 村までウルフ退治

今回も女性3人はテントの中で寝て、自分は焚き火の近くで毛布をかぶって寝る。


しかし今回は悲惨なことに夜中に雨が降ってきた。


ポツポツ、


このままじゃ濡れてしまうと思い、自分の周りを覆うように薄い膜の結界を張って濡れないようにした。


これはある程度、強い魔物が来ても大丈夫だから。


もちろん俺も見張りじゃなく、寝るんだけど、心配ないよ、魔法で近づいて来た者は確認できるから、便利な魔法なんだ。


だから寝る。


朝早く起きて結界は解除すれば、いいやと思って寝てしまった。


そう簡単に思ったことが、アダになった。

夜中にトイレに起き出した、イザベラに見られてしまった。


ちょうどイザベラがトイレに起き出して、テントから出てきたときに、俺も音がしたので目が覚めてしまったんだ。


目が覚めたら、イザベラと目があってしまった。

目があったと思うんだけど、その時には、もう遅かった。

雨が、結界で、はじかれるので、しっかりと俺を覆っている結界を見られてしまい、なんだか、あっけにとられたような顔をされた。


唖然とした、その顔が少し面白かったのも事実なんだけど。


言えないよー。

言ったら大変なことになるから。


イザベラが何も言わずにトイレに行ったので、また、そのまま寝てしまった。

なんだか朝が怖いなぁと思いながら寝てしまった。ハァ〜


そして朝になったら、イザベラには会ったんだけど、今回は何も言わないんだよね。

なんか余計に恐ろしいんだけど。



朝食を食べて、テントを畳んで、旅の用意をするためにバックに詰め込んだり、毛布を包んだりしていると、イザベラが近づいてきた。


イザベラが近づいてきたので手を止めていると、横に来て荷物をまとめだした。


なんか、無言の雰囲気が怖いんだけど・・・。

その後、イザベラは何も言うこともなく、4人で移動を始める。


朝から移動して、早めのお昼ご飯を簡単に済ませて、すぐに目的地へ移動する。

そして到着したのが昼過ぎに、やっと村に到着した。


村に到着すると塀で追われた入口があり、門番が立っていた。

門番の男に用件を伝えて、村長のところに案内してもらう。


村長が出てくると、村長の家に案内されたが、女性3人と男性は子供だけだと言うことで、なんだか、がっかりしたような感じを露骨に受けた。


もう少し男性が多く来てもらえると思っていたみたいだ。

と言うのもギルドに依頼した後に状況が違ったみたいだ。


こういう事はよくあることなんだが、よく確認もしないで依頼したり、あとから魔物の数が増えたりすることもあるから。


実際に魔物の数が増えたり減ったりするのは当然なんだけど。


いつも同じ数の魔物が出る事は無いよね。


しかし今回の依頼は数が多いみたいだ。


依頼内容は3匹のウルフだったはずなんだけど、ウルフが5匹だったり、8匹のところを村人が見たり、さらに大きなウルフを見たと言う村人までいた。


情報が混乱しているみたいだ。


さらに冒険者ギルドに依頼を出すためにも、数日どころではなく数週間かかってしまうため、またお金の増額が要求される場合もあるので、村としても、あまりお金を出すことができない事情がある。


そういう状況聞いてリーダーのソフィアが、まずは確認してみましょうと答えた。


そして4人でウルフが出没するエリアに向かうことになる。

俺としては、なんだか嫌な感じがするんだけど


あまり自分には拒否権がないので、女性3人の方が強いし、言われたら逆らえない。


ただ、ついていくだけだ。

情けないなぁ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る