第5話 あかん頭巾ちゃん

ある日ある時ある場所で少女と狼の話


今日はおばあさんの家でお食事会楽しみだわ。

白い頭巾のよく似合う少女は、森の奥にあるおばあさんの家に急ぐのであった。


一方その頃、森の奥のおばあさんは狼に襲われていた。

「ああ……せめて最後に孫の顔を見たかった……」

「ほほぉ 孫がいるのか?」

「今日は孫との食事会だったのよ」

「なら柔らかいピチピチの子どもの方からいただくとするか……」

狼はおばあさんをクローゼットに閉じ込めおばあさんになりすますのでした。


「おばあさんこんにちは〜」

「よく来たねぇ」

異変を察知する少女。

「おばあさん 今日は声が変ね?」

「喉の調子が悪くてね」

「何だかお耳も大きい気がするわ」

「お前の悲鳴がよく聞こえるようにだよ!」

腹ペコな狼は、大きな口を開け少女へと襲いかかった……がそれは悪手だイヌコロ。

「その大きな口は引き裂きやすいようになっているのね?」

「ハッ?」

「さようなら狼さん そしてこんにちは晩ごはん」


いつもの如く赤く染まる頭巾。

彼女はフードファイター……いやフードハンターだろうか?食への飽くなき探究心と、底なしの胃袋はあらゆる物を喰い尽くす。

食材との闘いで赤く染まる頭巾からついたあだ名は

【赤頭巾】


「おばあさんお家汚してごめんなさい 直ぐに後始末するからね! 狼料理も追加お願いね!」

こうして哀れな獲物は胃袋へ……


解説

元は赤ずきんちゃんですね。

食いしん坊なキャラで、赤い頭巾をイメージしたところこんな風になってしまいました。

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