第568話 跳べるかな?

『『ううう⋯』』

『は、吐きそう⋯うぷ』

『『う~ぐらんぐらんします⋯』』

「だいじぶ~?」なでなで

ぴゅいきゅい『『ちっかり~』』なでなで

『エル様~治して~』なでなで

スライムさんベッドに転がってるクゥたちの背中をサーヤたちが一生懸命撫でている。ハクは撫でながら冷静に救助要請。


〖喜んで〗いそいそ

『あ、逃げたにゃ!』

『『⋯』』どくどくどく

『え~どうするのこれぇ』

あ、リノ様たち見捨てられた⋯


『ととしゃま、かにょこ、おそらとんだでしゅ⋯』くて

『鹿の子ーっ』

『『私(僕の)のてんしーっ』』


きゅるるん『『『『『『『お母さ~ん⋯』』』』』』』

きゅるる『仇は打った』


ぷるるん『『あ~れ~』』グイングインッチュインチュインッ


アルとアウル、ベーゴマの刑。おちびちゃん達の仇は打たれた。


などなどスライムロデオの結果、中々な惨状⋯


〖がはははっ愉快すぎるな!〗

『まだまだこれからですよ』

『『え?』』

『まあ、次は癒しの時間のはずですよ。ふふふ』

〖な、なんか逆に怖えぞ?バート〗

『ふふふ⋯』


意味深なバートさんの言葉にさすがの脳筋ヴァル様も恐怖を覚える


『じゃあ、次はこれだぞ!』

『なかなかいいできだろ?』

『安心しろ!頑丈に作ったぞ!』

親方たちが自信たっぷりに紹介するのは


「ふおお?」

あみあみと、穴の空いた木のおうちに、吊り橋に、色んなきのこ?それに

「あ~ああ~?」


『そう!アスレチックだな。まずはこのキノコを馬跳びみたいに飛び超える』

両手をついてぴょんっと、おいちゃんがお手本。


『このキノコ、中々いいだろ?この丸みにこだわったんだぞ』

『何せゲンの注文が、人間の背中の丸みだったからな』

『感触も硬すぎず柔らかすぎず、絶妙なんだぞ!』

親方たちが、ふふん♪と、とっても得意げです。


「ふおお⋯」

跳び箱!でも、サーヤ苦手~


『いや、馬跳びな。サーヤ、跳び箱だと跳べないのに、馬跳びだと跳べるだろ?だから、これは馬跳びだ!』

「ふおお!なりゅほぢょ~」

それなら跳べそうだよ~それで人間の背中なんだね!親方たちありがとう!


『『『ふふん!』』』どやぁ!

赤い水玉キノコかわいいです!


『そしたらお次は、あのアスレチックロープを登って、あの家の穴に入るんだぞ』


「あいあいしゃー!」ぴっ

『アイアイサー!』ぴっ

ぴゅいきゅい『『あいあいさー!』』ぴっ

あれ?ハクとモモとスイだけ?


『⋯凛さん?』

『あらあらまあまあ、残念だわ。仕込みきれなかったわね』

『『『サーヤたちだけずる~い』』』

おいちゃんが説明してるあいだ、おばあちゃんはちびっこ達に新たな仕込みをしていたようです。こっそりだから間に合わなかったみたい。


『まあ、とにかく。とりあえずあそこまでがんばれ!そっから先はそこで説明するからな』


「あいあいしゃー!」ぴしっ

『『『『『あいあいさー!』』』』』ぴしっ

今度はみんな一緒にできたね!


『それじゃみんなキノコに触って』


「あい」

『『『『『はい』』』』』

ぺたっ しゅわあ~


「ふお?」

『『『『『わあっ』』』』』

な、なんかキラキラ粉出た!


『キノコと言えば胞子だろ?』

『細かいところまでこだわる!』

『それがドワーフ!』

ででん!


なるほど~親方たちすごい!!


そんなことしてたら


『『『『『うわあっ』』』』』

『うきゃあでしゅーっ』


『鹿の子ーっ』

『『私(僕)の天使ーっ』』

イヒカ様とお母さん、お兄ちゃんがまた絶叫!


「う?」

フゥたちと鹿の子ちゃん?


大きな声がしたから慌てて周りを見たらフゥ、クゥたち大っきい組と、鹿の子ちゃんの足が速い組が一気に、ギュイーンっ!て遠くに引っ張られて飛んでっちゃいました。体がくの字になって地面から足浮いてるよ。


『あ、しまった。言うの忘れた。足の速い奴はスタート地点が変わるからな』


『『『『『先に言って下さぁい!!』』』』』

『でしゅーっ!』


「ふおお」

そうだね~

『ボクたちもちょっと動いたよ~』

あれ?ハクが近いね?

『ほら、ボク今二本足だから~』

そっか~

『そうだよ~』

そっか~



〖あの二人が話すと、何かぽやぽやした感じになるな~〗

『だな。これから何が起こるかわからないのにな』


『いいじゃないですか。平和で。ふふふ』にたぁ


〖⋯平和な空気がどこか行きそうな笑顔だな。バート〗

『鍛治神、勇者だな。バート相手に。俺はまだ主を失いたくはないぞ⋯』


『ふふ。何か?』にっこり


〖『何も?』〗ぶるっ


サーヤとハクのふわふわ会話の裏では、まったく逆の雰囲気の会話が⋯



ぴゅいきゅい『『サーヤだけ~』』

『『動いてないね』』


「う?ありゃ?」

みんなちょっと遠くなってるのに?


『『『サーヤいちばんまえ!』』』

みゃあ『ぽぽちゃんたちもにゃ!』

『泉の精霊たちもなのだ!』


「う?」

『ホントなんだな』

『『そうなんだな』』

『『『なんで?』』』

どうしてかな?


『そりゃあ~短そ⋯』どげしっ『ぐえっ』

『可愛らしいあんよにぽってりおしりで、まだまだ走るのよりあんよの方が上手だからよ』にこにこ


「しょっかぁ」

ぽぽちゃんたち、ぽてぽて走るのかわいいもんね。

『『『なるほどなんだな』』』

サーヤちゃんよたよたぽてぽて心配なんだな。


サーヤとぽぽちゃんたちはお互いを見て納得。ちょっと双方で思ってる事が違うみたいだけど⋯


『『『幼児体型仕方ない!』』』

あ、泉の精霊たち、本質を突いちゃった。


『凛さん⋯ごほっ』

『あらあらまあまあ、ゲンさん大丈夫?』

『ああ⋯ごほっ』

あれ?おいちゃん脇腹押さえてどうしたのかな?


『な、何でもないぞ』

そうなの?ならいっか?


『あらあらまあまあ、おほほほ。さあさあ、みんな、位置について~用意~』


「ふおおっ」

ぴゅきゅっ『『ぴゃっ』』

『わぁ~』

急に来た~よういようい!

みんなも慌てて用意!


『ドン!行ってらっしゃぁい』


「ふにゅっよいちょよいちょ」ぽてぽて

がんばるよ~



『さあ、第二ラウンドがスタートしました!』

『間もなく一つ目のキノコです!』

『まずはハクがチャレンジみたいですね』

らんちゃんたちの実況も再開!


『よいしょっ』たんッ

綺麗に両手をついて軽快に飛び越えた!

『『『ハクー!』』』

『さすが我が息子!』

『ワシの孫だからじゃろ』

『坊や、がんばるのよ』

応援団も絶好調?


『おお~綺麗に飛びましたね!』

『さすがハク!お手本みたいでしたね!』

『あっ!次々来るわよ』


ぴゅきゅっ『『えいっ』』ぷるっ

ぴゅきゅ『『あれ?キラキラ?』』


『うむ。さすが我が子ら。力が強くなったようだな』

『マジか⋯かなり頑丈にしといて良かったな』

『さすがちびっ子でもドラゴン』

『侮れん』

どうやらモモとスイの力が強くてキノコの胞子が飛んじゃったみたいです。


そして次々に飛んでいくちびっこたち。


『みんな上手ね』

『さすがいつも元気に駆け回ってるだけあるわね』

『あ、いよいよサーヤの番みたいよ』


らんちゃんたち、実況じゃなくなってるよ


「よいちょっえいっ!」ぴょん ぺちょん

「うにゅ?」

ありゃ?おすわりしちゃったよ?


『『『あれぇ?』』』ぺとん

「うにゅ?ありゃりゃ?」

泉の精霊さん、薄花たちも?

『『『座っちゃった~』』』

だね?

「おしょりょい」

『『『だね~』』』

何でかな?



『なんと、幼児体型組、キノコの上に座っちゃいました!』

『馬跳びなら飛べるんじゃなかったの?』

『きのこの妖精みたいでいいじゃない?』

実況まで幼児体型言った!



『う~ん、座っちまったかぁ。二歳児にはまだ難しかったか?』

『あらあらまあまあ、でも、これはこれで絵的には可愛いわね』

『同感だわぁ。キノコの上に両手をついて跨って座るうさ耳のちびっ子たち。荒んだ心が癒されるわぁ』

『え?結葉様?』

『あらあらまあまあ、アイナ様とリノ様はよろしいの?』

『いいのよぉ。ニャーニャに任せてきたしぃ。エル様が魔法陣書いて常時ヒールがかかるようにしてくれたしぃ。私も可愛いもので癒されたいわぁ』

『そんなことになってたのか⋯』

『あらあらまあまあ、エル様、面倒くさくなったのねぇ』


『『ああ~ん♪かわいいですわ~』』どくどく ばたんっ

ぱああっ

『『はっ!かわいい姿を見なくては!ああん♪かわいいですわ~』』どくどく

ぱああっ

『⋯ニャーニャもあっち行っていいですかにゃ?』うんざり

確かに、倒れては癒され、倒れては癒されと自動的に繰り返されてます。

〖私も赤い池より可愛いものがいいですから〗

そりゃそうだ⋯



『『『うわあっなんだな』』』

「うにゅ?ふおお?」

『『『わあっ大変!』』』

サーヤと薄花たちが声がした方を見ると


『『『わあっなんだな』』』ばたばた

遅れて来たぽぽちゃんたちがキノコにかぶさってばたばたしてます。


『あちゃあ』

『あらあらまあまあ、大変』

『ん~ぽぽたちには体系的に無理があったかもねぇ?』

たしかに。もぐらさんだし⋯


「ぽぽちゃん、つくしちゃん、なずなちゃんっ」ずりずり

『『『大丈夫?』』』ずりずり

サーヤたちがキノコから降りて助けに行こうとすると


『『『お助け隊の出番だね!』』』わらわら

『『『おー!』』』


「う?」

『『『え?』』』

いつもと違うかっこの妖精さんたちがワラワラ?


『『『土~階段なぁれ!』』』ぽこぽこ

「う?」

『『『あれ~?』』』

「あんよ」

『『『ついたね~?』』』

降りようと思ってたら、地面がお迎えに来てくれたよ?


『『『風~浮かせるよ!』』』ふわり

『『『わわわなんだな?浮いてるんだな?』』』

うつ伏せでバタバタしてたぽぽちゃんたちが浮き上がって、ゆっくり地面に降りました!


『『『びっくりしただ~ありがとなんだな』』』ぺたん

あ、座っちゃった。

『『『どう致しまして』』』にこっ


『うんうん。出番早かったね』

『お助け隊ご苦労様』

『そのヘルメットとマントも似合ってるね』

きゅるる『完璧』

おかみさん


『『『我らお助け隊!』』』

『『『大活躍!』』』

シャキーン!って効果音が聞こえそうな完璧なポーズ!新しい何とかレンジャー?マントが風になびいてるね。


「ようしぇいしゃん?」

どうしてそんなかっこ?


『妖精じゃいよ』

『我ら陰ながらサーヤ達を守るために結成された』

『『『『『『お助け隊!』』』』』』シャキーン!


「ふ、ふお?」

妖精さんでしょ?


『『『『『『お助け隊!』』』』』』


そっか~


『全然、陰ながらではなくなったけどな』


『『『あ!』』』

『『『しまったぁ!』』』

『『『これにて』』』

『『『どろんっ』』』

もくもく ぴゅんっ

あ、おいちゃんが余計なこと言うからいなくなっちゃったよ


『砂まきあげて風で広げて幕を作ったね』

『『合わせ技だね』』

そうなの?それより、おかみさんたち、これはいったい?けほっ


『ん?妖精たちがね、このアスレチック作るの協力してくれたんだけどね』

『まだ手伝いたいって言ってくれたからさ』

『衣装を作ってやったのさ』

きゅるる『さっそく活躍』


そ、そっかぁ。でも戦隊モノにしなくても良かったんじゃ?⋯もしかして?


「おばあちゃん?」

みんなも一緒に、じぃー


『あ、あらあらまあまあ?なんで私を見るのかしら?』ぷひゅー


あ、へたっぴな口笛だ。ごまかされないよ?仕込んだね?


『ぷひゅー』

決定だね


『まあまあ、そこは置いといて、サーヤたち、なるべく遠くに手をついて思いっきり跳べ。それで手でしっかりキノコを押すんだ。あんな感じだな』

おいちゃんが指さす方を見ると、小鬼ちゃんたちが


『『『ぇいっ』』』ぽんっ

キレイに跳んでました。


「ふおお、ちゅむちゃんちゃち、しゅごー。さーやみょ、やりゅ!」

『『『やってみる!』』』

『『『が、がんばるだ』』』


『ん~ぽぽたちは足が開かないんだな。どうするか?』

『あらあらまあまあ、台上前転ならいけるんじゃない?』

『ああ!でんぐり返し!でも今日は無理だな』

『そうね~キノコ作り替える訳にも⋯』

『『『安心しろ』』』

『『え?』』

『こんなこともあろうかと』

『切り株バージョンに』

『変更可能だぜ!』

『『『お助け隊!』』』


『『『アイアイサー!』』』

『『『土~キノコ引っこ抜く~!』』』しゅぽーんっ

『『『土~切り株ドーン!』』』じゃきーんっ


「ふおおっ」

『『『すごーい』』』

『『『びっくりなんだな』』』


『おいおい、聞いてないぞ⋯』

あらあらまあまあ⋯

おいちゃん、また置いてけぼり


親方たちの号令で土の妖精さん『『『お助け隊!』』』お助け隊のみなさんが、キノコを勢いよく引き抜いたら、したからゴゴゴゴじゃきーんって、切り株が生えたよ!


『念の為、用意してたんだよ』

『大正解だったな』

『ほらゲン!ぼさっとしてねぇでその台上なんちゃらってやつやってみろ!』


『あ、ああ、そうだな』

おいちゃんてば、完全に親方たちに主導権握られてますね。


『台の手前に手をついてな?こうやって、くるっと⋯回るんだ。出来そうか?』


『『『やってみるだ』』』

ぽぽちゃんたち、ちょっと助走をつけて

『『『えいやっなんだな』』』くるん

「ふおっ」

『『『すごーい』』』

できたね!すごーい!くるんちた!くるんっ


『『『出来ただ』』』

『そうだな。よくやったな』

『あらあらまあまあ?それで、何でサーヤたちも回ってるのかしら?』

「う?」

『『『何となく?』』』

勝手に体がね、動いちゃったよ。くるん

薄花ちゃん達と一緒に地面をくるん。

『うんうん。上手ねぇ~。やっぱりこっちに来て正解だわぁ。かわいいわぁ~』なでなで

「う?」

結葉様、なんかいつもより甘々?

『そりゃあ、あれをずっと見てたらなぁ』ちら


『『いや~ん♪かわいいですわぁ』』どばっ

ぱああっ

『⋯エル様、ヒールだけじゃにゃくてクリーンの魔法も組み込んでくれたんにゃね。助かるにゃ。でもやっぱりニャーニャもあっち行きたいにゃ』はぁぁ

かわいそうなニャーニャにゃん



『あの~そろそろ再開しないと』

『みんなたどり着いちゃうわよ~』

『遠くに飛ばされたフゥ、クゥたちが見えてきたわよ~』

中々進まないサーヤたちを見かねて、実況のらんちゃんたちが教えてくれた通り、遠くから


『ひどいわーっ』だだだだっ

『どれだけ遠くに飛ばしたんだ?』ぴょんっ

『でもサーヤちゃん近いですよ』たたたたっ

『あ、見えてきましたよ』ぴょんっ

『ねぇねしゃま、追いついたでしゅーっ』てってけてー

フゥたちがすごい勢いで走って来ました。


「ふおお?」

どれだけ飛ばされてたの?


『あらあらまあまあ、とにかくサーヤたちも頑張りましょう』


「あい」

『『『はい』』』

『『『はいなんだな』』』

がんばってキノコとばなきゃ!ちょっと前から走って奥のほうに手をついて


「よいちょっ」ずりゅ

「ふおぅ」ぺちょ


「あぶにゃかっちゃ」

『『『あぶなかった』』』

「う?」

『『『あれ?』』』

薄花ちゃんたちも?


『あらあらまあまあ、跳べたけどあとちょっとだったわね』

『うふふ。かわいいお尻がちょぉっぴり引っかかっちゃったのねぇ』

『うん、あと少し、踏み切りを強くしてみたらいけそうだぞ』


そうおしりが引っかかって、ズルズルって尻もちついちゃいました。おしりについてるめーめーさんクッションと、スライムさんたちのおかげで痛くないです。だんだんできるようになったからがんばろう!ぽぽちゃんたちも


『『『えいっなんだな』』』ころりん

『よしよし、その調子だぞ』

『手をしっかりついて』

『真っ直ぐ回るんだぞ』

『『『はいなんだな。えいっ』』』くるりん

親方たちが補助に回ってくれて、順調にくるん出来てるみたいです。

さあ、あとちょっとっ


おうちの穴、あ、みっけ!その前に編み編みのはしご『アスレチックロープな』を登って


「んちょ、んちょ」

ぐらぐらするよ~


〖うさ耳つけた羊の顔が縄ばしご登ってるな〗

『なかなか面白い絵だな』

『でも足を滑らせないか心配ですね』

『あ、さっそく滑ったではないか。天翔が余計なことを言ったからではないか?ほっほ』

『そんなわけないでしょう。サーヤの手足が小さくて短いからですよ』

白夜が天ちゃんをからかって遊んでます。

『そろそろ登り切りますよ』にっこり


バートさん何だか不敵な笑⋯その理由は


「くりゃいよぉ~こあいよ~たしゅけて~」うわんうわん

なんか反響したサーヤの声が


そう穴の中は真っ暗!

『ふふふ』

〖バート、細工したな?〗

『おや、心外ですね』くすくす

やったな⋯


『もう驚かねぇぞ』

『お助け隊!』

『出動!』

『『『ラジャーっ』』』ぴしっ


『『『光~ぴっかり~!』』』

『『『お助け隊参上☆』』』


「ふお~あかるゅくなっちゃ。ありがとう~」

『『『どういたしまして☆』』』

「う?まちゃ、きにょこ?」

『サーヤ、そこで思いっきりジャンプ!』

「じゃんぷ?」

『そうジャンプ☆』

「わかっちゃ。しぇーにょっ」ぽよーんっ

「ふお?」

飛んだ?そんでもってお外出た?

『は~い!サーヤ』

『いらっしゃ~い』

『風~キャッチ!』

飛び上がって外に出てきたら風の妖精さんが捕まえてくれました。


『サーヤも屋根から飛び出してきました!』

『みんな訳の分からない間抜⋯色んな顔で飛び出てきてるわね』

『かわいいからいいじゃない♪』

実況さん、間抜けって言った?


『サーヤ次これ渡って!』

『『『ファイトっ!』』』


こ、これは


「ちゅりばち⋯」

吊り橋です!板と板の間空いてるよ!

「こわこわこわ」ぶるぶる

高いよ~


『サーヤ~大丈夫だよ~』

ぴゅいきゅい『『がんばりぇー』』

「みんにゃ、あい!」

みんなも渡ったんだね!じゃあがんばる!

「よいちょ、よいちょ、うにゅ~」ぷるぷる

ぐらぐらするよ~下見えるよ~怖いよ~


『サーヤ、えらいぞ。がんばれ』はらはら

『サーヤ、最後まで気を抜いちゃダメよ』はらはら

さすがのおいちゃんとおばあちゃんも心配そう

『落ちても受け止めてあげるから大丈夫よぉ』

あ、珍しく結葉様も。みんな下から見守ってます。


「あい」ぷるぷる

あとちょっと~ きゅっ

「う?」

『もう大丈夫~ついたよ~』

ぴゅきゅっ『『おめでとう~』』

気がついたらハクがおてて掴んでくれてました

「あいがちょ~」

渡れた~


『がんばったな』うる

『『がんばったわね』』うるうる


おばあちゃんたちも感激している中、


〖『それじゃあ次ですね』〗ふふ


「う?」

『『『『え?』』』』


突然聞こえたバートさんとエル様の声。次の瞬間⋯


「ふえ?」

『なにこれ~?』

ぴゅきゅっ『『いちゅにょまに?』』

『『どうなってるの?』』


いきなりみんな結び目がついたロープにしがみついていた。みんなが戸惑っている内に

『それでは皆さん、行ってらっしゃい』にっこり

〖途中で手を離しちゃダメですよ〗にっこり


トンッ


「ふえ?」

『『『『『え?』』』』』


シャーッ!


〖『頑張ってくださいね』〗にっこり


「うきゃーっ!?」

『『『『『ああ~っ!?』』』』』

ひどいーっ死んじゃうーっ!

シャーーッ


『ひでぇ』

『あらあらまあまあ』

『あらぁ、普通だったら楽しめそうなのにねぇ』


そう。これはターザンロープ。サーヤの言うところの「あ~ああ~」。でももはやジップラインに近いような?


〖鬼だな。あの二人⋯〗

『『『⋯かわいそうに』』』


これ、どこにつながってるの?


『つながってないんじゃないか?』

『やっぱり?気のせいだと思いたかったのに』

『あそこ、終点ですよね?』

『多分、切れてますけど⋯』

クゥたちと春陽くんたち何怖いこと言ってるのかな?お目目、開けたくないよ

『あわわわっ皆さん、気をつけてぇ、キャーッ』

あ、青葉ちゃん?次の瞬間


しゅぽーんっ


みんなして空中に放り投げられた?


「う、うきゃあああっ」

『『『『『うわああああっ』』』』』


みんなの悲鳴が空に響き渡ったのでした。


『『『『サーヤ~っ』』』』

『『『『『みんなーっ』』』』』


どうなっちゃうの~っ??


〖「ふふふふ。じきにわかりますよ」〗


〖⋯もはや鬼畜だな。癒しはどこいったよ〗

『『『かわいそうに⋯』』』


どうなる?サーヤたち?



☆。.:*・゜☆。.:*・゜


お読みいただきありがとうございます。間が空いてすみません。

無事に確定申告提出してきました。

今年の花粉は酷いですね。今年は喘息までいきそうかもとヒヤヒヤしてます。皆さんもお気をつけください。

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