第460話 水遊び

『いくよ~せーの~っ』


どっぱーんっ!


「うきゃ~ああ!きゃはは~♪」

びちゃびちゃ~


『はくしゃま、とびこむなんてずるいでしゅ!』ぷるるっ

『え~?そんなことないでしょ~?』バッシャバッシャ


ハクはみんなより大っきな体でどっぱーんっ!小川に飛び込んできました!


そうなのです。今ちびっこ達は、かのこちゃん達の小川で水遊びです!せっかくブラッシングしたのに?とか関係ないのです!


『あ~魚が逃げる~』

『あらあらまあまあ、ゲンさん大人気ないわよ』ごすっ

『ぐふっ』

『そうだぞゲン。子供たちが楽しんでるんだ』

『そうよぉ、水を差しちゃだめよぉ。ねぇ?ジーニさ⋯ま?』

魚釣りお預けで落ち込むおいちゃんを、おばあちゃんとギン様が注意してます。結葉様はジーニ様に声かけようとしたけど


〖いや~ん♪みんなかわいいわ~♪こっち向いて~♪あ~ん♪〗

既にサーヤたちの周りで大はしゃぎ。

『だめだなありゃ』

『そうだね』

『一番大人気ないんじゃないか?』

『たしかに』

『撮影しながら飛び回ってるな』

『もう病気だね』

ドワーフさん達、厳しいですね。


ハクの特大水しぶきでびしょびしょになったちびっこ達を、更に


ブルブルブルブルっ

ビシビシビシビシっ


ハクが更に全身ぶるぶるっ

「うきゃ~あああっ」

ハクの体から水しぶきがーっ


ぴゅいきゅい『『ハク~やったな~』』

『『ハクめがけて~』』

『『『はっしゃー!』』』

バシャバシャバシャバシャッ

みんなでハクにお返しっ


「きゃはは~えいえいっ」

サーヤも~!ぱちゃぱちゃっ

『サーヤちゃん届いてないんだな』

『手はこうするといいんだな』

『こうなんだな』

「あいっ」

ぽぽちゃんたちに教えてもらって、おててをおわんの形にして

バシャバシャっ

ぽぽちゃんたちも一緒にみんなでハクに攻撃ーっ


『うわ~、やったな~えーいっ』

バシャバシャバシャバシャッ

みゃあ『ハクにぃにやっちゃえにゃ!』

『やっちゃえなのだーっ』

ハクはジャンプしながら小川の中をバシャバシャっ!ココロと姫ちゃんはハクの頭の上で叫んでます。


「うきゃ~っ!」

おっきな波が~

『はくしゃまちゅめちゃいでしゅーっ』

ぴゅきゅー『『ふぎゃーっ』』

『『きゃーっ』』

『『『わあーっ』』』

バッシャーンッ

およ?


『あ~。すごい水なんだな。みんな大丈夫だか?』

『ぽぽしゃま、かにょこはへっちゃらでしゅよ』

『おいらも大丈夫なんだな』

『だいじょうぶじゃないんだな!ながれてるんだな!』

ぽぽちゃんの確認に叫んだのはなずなちゃん。その慌てぶりにぽぽちゃんたちが見たのは⋯

『『へ?わーっ!みんなーっ』』

『ねぇねしゃまーっ』


ハクのバシャバシャでみんなして水にバッシャーンって倒れちゃったら~

「ほえ~?」

どんぶらこ~どんぶらこ~

ぴゅいきゅい『『ありゃ~?』』

『『あれ~?』』

『『『きゃはは~?』』』

ぷか~って浮いてる~?動いてる~?空が青いね~


『わ~サーヤーっみんな~』

みゃあ『それは動いてるじゃないにゃ』

『流されてるのだーっ』

『ねぇねしゃまーっ』

『『『おいかけなきゃなんだなっ』』』

ばしゃばしゃばしゃっ

流れるちびっこ達にみんなが走ってきます。


『おいおい。流れてるぞ』

『あらあらまあまあ』

『まあ、大丈夫だと思うぞ?』

『そうねぇ。ジーニ様~回収してねぇ』

ホントなら大変だが、わりと呑気な大人たち。だってサーヤたちの真上には⋯


〖あ~ん♪お腹でぷかぷか♪とぼけた顔もかわいい~♪けど、このままにするわけにもいかないわねぇ〗ぱちんっ

ジーニ様が撮影中~。指をぱちんっと鳴らせば


くるぅり

「ほよ~?」

方向転換~?

ぴゅきゅ『『あれ~?』』

『『変なの~』』

『『『きゃはは~っ』』』

変なの~♪水が下に流れてくよ~。面白~い♪どんぶらこ~


『『『おいおいおい』』』

『『『戻ってきたね』』』

ジーニ様の魔法で元いた場所までどんぶらこ~小川を逆に進んでます。


『サーヤっみんなっ』

『まったく心配させるんじゃないぞ』

フゥとクゥが慌ててサーヤたちを拾い上げて追いかけて来てくれたハクの背中に乗っけます。

『みんな大丈夫~?』

みゃあ『びっくりしたのにゃ』

『ほんとなのだ』

サーヤたちはどんぶらこ楽しかったけど、みんなを心配させちゃったみたいです。なので


「ごめしゃい」

ぴゅいきゅい『『ごめんちゃい』』

『『『『『ごめんなさい』』』』』

みんなでごめんなさいします。

『ぼくもごめんね~やりすぎちゃったね~』

ハクもごめんなさいしてくれました。でも


「ちゃのちかっちゃ♪」

ぴゅい『うん!バッシャーンも~』

きゅい『どんぶらこも~』

『『楽しかったよね』』

『『『うん!たのしかった~』』』

『そう?良かった~』

ちびっこ達はにこにこ。でも、そうは問屋が卸さない。


『あらあらまあまあ、サーヤ、みんなも、もう少し大人しく遊びなさいね』にこにこごごご


「あ、あい」

おばあちゃんがこわこわこわこわ

『は~い』

ぴゅいきゅい『『ごめんちゃい』』

『『気をつけます』』

『『『もうながされないようにする~』』』

みんなでまたごめんなさいです。もう遊んじゃダメかな?


ぽよん!

「うにゅ?どちたにょ?」

スライム夫婦がぽよんってあんよにしてきました。

ぷるる『サーヤ、大丈夫』

ぷるるん『ここで遊べる』

「う?」

小川の中にぽよんって移動したアルたちが、ぷるるって体を揺すったらおっきくなりました!

「ほえ?」

ぷるる『これで安心。サーヤたち流れない』

ぷるるん『水は体すり抜ける。塞き止めることもない』

「ふお~」

すごいです!アルとアウルがサーヤたちが流されないように囲いになってくれました!プールが出来ちゃったよ!

『うわ~すごいね~』

ぴゅいきゅい『『うん!』』

みんなもすごいすごいします!

「あいがちょ~」

ぷるるるん『『どういたしまして』』

これでまだ遊べるね!


『は~仕方ない。サーヤたちにはこれをやろう』

「う?」

おいちゃんが何かをインベントリから出しました。なんか、見たことあるような?竹?


『そう、竹で作った水鉄砲だよ。ハクたちにも使いやすいように改良してから渡そうと思って、まだ見せてなかったんだけどな。ハクはしっぽで水かけ出来そうだし、かのこは後ろ足のキックで出来そうだし。サーヤたちはそれで水かけ出来るだろ?』


そう言って水鉄砲を渡してくれました。ちっちゃいのはフルーとフライ、妖精トリオの水鉄砲です。ハクの頭の上ではやっぱりちっちゃい水鉄砲を二人で構えたココロと姫ちゃんがいます!


「お~」

しゃこっしゃこっ

ぴゅいきゅい『『すごーい』』

サーヤとモモとスイも一個ずつ持ってるよ。

『なんで』

『おれたちまで?』

フゥとクゥは巻き込まれてしっかり水鉄砲持たされてます。


『兄ちゃんおいら頑張るだよ!』

『わたちも!』

『そうだな、頑張るだな』

ぽぽちゃんたちも参戦です!


「よーちっ、やりゅじょー!」

『わーっ』

ぴゅいきゅい『『えいえいっ』』

しゃこーっしゃこーっ


『『ふぎゃっやったな~』』

もう勝負とかじゃありません!手当り次第水浸しです!

まずはフルーとフライが狙われました!そして


バシャッ

「ふみゃっ」

『『『おおあたり~』』』

「やっちゃにゃ~」

次々と狙いが変わります!サーヤは妖精トリオにやられました!サーヤも反撃っ

「びゅっびゅっ」

『『『あたらないよ~』』』ひょいひょい

「うにゅ~」

飛んじゃダメ~当たらない~


『サーヤ、口で言っても当たらないだろ』

「おいちゃん」

『ほら、こうやって狙って、せーのっ』

「びゅっびゅっびゅっ」

おいちゃんが川の中にあぐらかいてサーヤを後ろから支えて一緒にやってくれます。そしたら


びしゃっ

『『『うっやられた~』』』ぱたぱたぱたっ


「あたっちゃ!」

やった~♪

『ほら、どんどんいくぞ!』

「あいっ!びゅっびゅーっ」

おいちゃんと一緒に水鉄砲持って、パシュッパシュッパシュッ

『わあっ』

ぴゅきゅ『『やーんっ』』

ハクと双子に当たりました!

『あっ!ねぇねしゃま、ずるいでしゅ!』


ズルくないのです!サーヤはまだ上手に出来ないから仕方ないのです!おいちゃんがサーヤの水鉄砲だと思って下さい!

『おい⋯』

何ですか?おいちゃん、ほらほら

「ちゅぎ、はっちゃ!びゅっびゅっ」

『はいはい』

おいちゃん、あっちだよ!

『うわっ』

『わっ』

「やっちゃ~♪」

フゥとクゥにも当たりました!

『『サーヤ~』』

『やったわね~えいっ』ばしゅっ

『覚悟っとりゃっ』ばしゅっ

フゥとクゥが反撃してきました!

「うきゃあっ」べしゃっ

『おっと』ひょいっ

サーヤにだけフゥの玉が命中!

おいちゃん、サーヤを盾にしたな~。濡れてない~。

『なんのことだ?くくくっ』

「ぶ~」

絶対、盾にしたよね~?

『ほら、打たないのか?当てられるぞ?』

「うぎゅ~」

仕方ないです。

「おいちゃん、はっちゃ!」

『はいはい』

「びゅっびゅっびゅーっ」

『わ~い』

ぴゅいきゅい『『びゅっびゅっ』』

『『楽しいね~』』

『『『やっちゃえ~』』』

みゃあ『はっしゃーなのにゃ』

『当たったのだ~!』

『あにしゃま~たのちいでしゅよ~』

ばしゃばしゃ!

楽しいね~♪


『ああ、僕の天使が楽しそうに』

涙を流して見てるお兄ちゃん⋯

『息子よ。そんなに羨ましいなら一緒に遊んでくれば良いのではないか?』

『あなた、息子は鹿の子の天使な姿を目に焼き付けているのですよ』

『そうか⋯』

イヒカ様、息子の将来が少々心配⋯


『はいはい。みんな、そろそろ上がりなさい。さすがに冷えちゃうわよ』

『そうねぇ、上がって温まりましょ~』

おばあちゃんと結葉様からストップ入りました。


「うにゅ~」

もう少し遊びたいな~

『サーヤ、また遊べるだろ?体乾かしてみんなで弁当食おう。鹿の子たちにも分けてやったらどうだ?』

「う?おべんちょ!ちゃべよー!」

お腹減ったかも~

『そうだな。じゃあ皆も上がるぞ』

『は~い』

ぴゅいきゅい『『おべんと~♪』』

『『楽しみ~』』

ほんとだね~。きゅるるる~。ん?


『『『あ~ひさしぶりにきいたね~』』』ぽんぽんっ

な、何かな?妖精トリオぽんぽんをポンポンしないで⋯ぐーきゅるる~


『ほんとね~』くすくす

『久々にサーヤの腹が』ぷぷぷ

『『話してるな(わね)』』

な、なんのことですか?フゥとクゥまで

「しょ、しょりゃみみでしゅ」きゅるるる~


『でっかい空耳だな。サーヤ』

きゅるるる

「ち、ちりゃにゃい」きゅるるる~く~きゅるる~

おいちゃんの気のせいだよ


『あらあらまあまあ、あきらめなさいな』

く~きゅるるる

「うにゅ~」

ぽんぽんの裏切り者~

ぐるぐるきゅ~


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(_ _)m

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