第317話 ドワーフさんたち動き出す!

なんじゃそりゃ?な、ゴラちゃんの謎は深まるばかり。


でもぉ~


「かわいいかりゃ、だいじぶ!」ぐっ!


甜菜は白くてぽっちゃりさんなお野菜です。大根とカブが合わさったみたい?

このぽっちゃり癒しボディにホラーなお顔は似合わないよね?白い丸こいボディの先はちょっと二股に別れてて、ちょこちょこ歩いてます。おててもあるよ。


『まあ、そうさね。このくりくりっとした丸こい目で見られたら、どうでも良くなるねぇ』


そうだよね。みんなにジーッと見られて、もじもじしてるマンドラゴラさん。

何かあったらすぐ動けるように残されたはずなのに、今はドワーフさんたちに脇腹?持たれてぐるぐるたらい回しにされてます。

ドワーフさんたちは研究肌ってやつかな?おいちゃんと気が合うはずだよね~


『まあまあ、マンドラゴラはいつでも観察できるから、先にこっちをどうにかしてやらないと。親方、どう思う?』


あっ!そうだよね!

「めーめーしゃんちゃち、たしゅけなきゃ」

お怪我しちゃうもんね。


『そうだったな。俺がアイナ様に持たせたナイフでも歯が立たなかったってやつを、この目で確かめなきゃな』キラリッ


おお!親方のお目目が!


『そうさね。うちのが打ったナイフが負けるなんて』キラリッ


おお!おかみさんも!


『『そうだな』』キラリッ

『『そうさね』』キラリッ


おお!みんなして、キラリっ!

「かっちょいい~♪」


『『『ええ?』』』

『『『そ、そうかい?』』』

ありゃ?照れ照れ?


『こほんっ』

おいちゃん?わざとらしいね?


『ほら、はやく何とかしてやろう』

『あ、ああ。すまんすまん』

『悪かったね』


親方たちも少し慌てたように動き出しました。

マンドラゴラさんも優しく地面に下ろされました。

まずはちびちゃんたちです。


『こいつらはな、何とか動けるように足回りの毛だけは刈れたんだけどな?それでも全身は無理だったんだよ』


「もえちゃ~ん。もふもふ~」

『もふもふだぴょん♪でも、あしつかないぴょ~ん』

「じょーくんも、もふもふ~」

『もふもふだじょ!でも、ぐらぐらだじょ』

「こまっちゃ~」

『こまったぴょん~』

『こまったじょ~』


親方たちも隣にしゃがんできました。見てるのは、らむちゃんとけいとくんです。


『こりゃあ、すごい弾力だな』ぽよん

『それにこれは油かい?』ぷよん

触りながら確認してます。


『そうなんだよ。刃が弾力に弾かれちまうだけじゃなくて、その油が癖もんなんだよ』

おいちゃんが心底困った~って声で同意します。


『こりゃあ、確かに普通のナイフじゃだめだな』

『ああ。下手なもんでやったら肌に傷つけちまいそうだしね』


それはダメダメだよ。


『痛いのいやぴょん 』

『だめだじょっ』

『『めめめめめっ』』


そうだよね。ダメだよね。


『そりゃもちろんだ』

『ちゃんと考えるからね、安心おし』

ドワーフさんたちも、うんうん。だって。

「あいがちょ~」

『ありがとぴょん』

『ありがとだじょ』

『『よろしくめ~』』

お願いします


『『『おう!』』』

『『『任せな!』』』


おお!頼もしいです!


『それじゃ、大人も見に行くか』

『そうだな。そっちはまったくだめだったんだよな?』

『ああ。他のナイフが欠けちまってな。怖くて手出し出来なかったよ』

『そうか⋯』

そう話しながら大人のめーめーさんのところに。そして⋯!


「ふあ~あぁぁ!もふもふもふもふ~!」

すごいすごい~!!突撃~~っ!


『あっ!また!』

おいちゃんが止める!

『サーヤ~!』

ハクも止める!


「もふもふもふもふ~」

ぼっふーん!ぼよ~ん!

「うきゃ~っ!」


『あ~やっぱり⋯ハク』

『は~い。ほっと』

ぼすんっ

「ふにゅ?」

『サーヤ~。も~ダメだよ~三回目~』

「あう~ごめしゃい」

またハクに受け止めてもらっちゃいました。

『ほら~、おいちゃんがまた怒ってるよ~』


はっ

『サーヤ⋯お前はまた』

こめかみぴくぴくのおいちゃんが⋯

「お、おいちゃん。ごめしゃい⋯」

スパコーン!

『いてっ!』

「ほえ?」

なんで?おいちゃんがスパコーン?


〖『また』は、あなたよゲン〗

〖ゲン?威圧⋯〗

ジーニ様、シア様がおいちゃんに笑顔で話しかけてます。でもなんか怖いです。


『あっ。しまった⋯』

おいちゃん⋯


〖師匠⋯残念です〗

『ゲン、あれほど言ったのにの』

『懲りないのはゲンも同じだのぉ』

あっエル様にじぃじたちも⋯


『す、すまん』

「ご、ごめしゃい」

サーヤも一緒にごめんなさいします。



さて、そんなことには目もくれず、ドワーフさんたちは


『す、すげぇな。サーヤが飛んだぞ』

『すごいよ、あんた!この弾力!子供たちの比じゃないよ』ぼよよん

『うわぁ。温いなぁ』

『こりゃあ、素材としてもすごいもんだよ』

『ああ。肌も気をつけなきゃいかんが、素材もいかに傷をつけずに刈るかも重要だな』

『当然だよ。傷なんてもってのほかさ!』

大盛り上がりのドワーフさんたち。


『おい!ゲン!ん?』

『あれ?いないね?』


ツンツン

『ん?マンドラゴラ?』

あっちあっちと、指さすマンドラゴラ

『あっち?』

指さされた方向を見てみると

『なんじゃありゃ』

『サーヤちゃんまで?』



『すまん』

「ごめしゃい」

正座して謝る二人が。


〖まったく!何度もダメじゃない!〗

『ほんにのぉ』

『危ないとあれほど言うたのにの』

〖仕方ないですね~〗

〖師匠⋯おいたわしい〗

お説教再び。サーヤも追加投入されました。


『「うううっ」』


ごめんなさ~い

すまん

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