第292話 ヘビさんたちの正体は?

再び、おはようございます。ただいま、精霊さん二人に土下座されているサーヤです。


『『ごめんなさい』』

白と黒のヘビさんたちも、ごめんなさいしてます。しっぽで器用に立って?ぺこりってお辞儀してます。


サーヤをぐるんってしてたヘビさんたちは牡丹ちゃんと、揚羽ちゃんの、んと、じゅーま?


『従魔ねぇ。ん~この子たちの家族みたいな感じねぇ』


結葉様、ありがとう。従魔なんだって。


よく見たらこのヘビさん、ヘビさんと、トカゲさんが合体したみたいな感じです。何かに似てる気がするんだけど、何だっけかな?


細長い体に、小さいけどお手手とあんよ、それからこれもまた小さいけど、背中に翼があります。頭にはちょこっとお馬さんみたいなたてがみがあります。あれは角かな?お耳かな?二つぴょこんってしてます。お目目も、トカゲさんのお目目に似てるけどまん丸でクリっとしてます。真ん中の縦の線がビー玉みたいでかわいいです。

ヘビみたいな、思いっきりウロコだぜ~!って言う感じじゃなくて、あることはあるけど、つるんってしてます。なんかに似てます。う~んと、あっ


「ういりょう?」


サーヤは水ようかんのが好きなので、食べたいとは思わないですよ。水ようかんは食べたいです。じゅるり。


ぶるぅっキョロキョロ


『ういろうって⋯サーヤ、やめてやれ。ヘビたち震えてるぞ』

「うに?」

なんですか?おいちゃん。


『それでぇ?たしかに私ぃ、夜に「サーヤたちがちゃんと寝てるか見てきてねぇ」とは言ったけどぉ?』


今、牡丹ちゃんと揚羽ちゃんはジジョーチョーシュっていうのをされてます。


『事情聴取な』


おいちゃん、ありがとうございます。

担当は結葉様と神様たちです。


〖あんまり気持ちよさそうにサーヤが寝てるから、つい一緒に寝ちゃったと…〗


『『はい⋯』』


土下座疲れない?せめてお顔上げたらどうかな?


〖たしかに、あのお布団は気持ちいいですけど。だから、そこまでは分かるんですよ?〗

〖分からないのはその後ですよ〗

ひゅお~。


『『うっ』』ぶるぶる


あっ、お顔上げれないんだね…

エル様がお椅子に座って腕を組んで背もたれにもたれかかってます。あっ、今、長いあんよを組みました。悪の組織の親ぶ……ひゅお~。なんでもありません。


『なぜ、その二匹がサーヤに巻きついていたのか?ですよ』


そうだよね~。びっくりだよね~。


『この子たち、サーヤを守らないといけないと思ったみたい』

『あと、サーヤから出てる魔力にも惹き付けられたみたい』

牡丹ちゃんと揚羽ちゃんがプルプルしながら応えてます。が、


「うに?」

サーヤを守る?魔力にひきつけられる?魔力たべる?


〖あ~ドラゴン種は子供を自分の体で囲うようにして守るものね〗

ん?どらごん?


「じーにしゃま、どらごんしゃん?へびしゃん、ちがう?」

ヘビさんじゃないの?


〖この子たちはヘビじゃないわ。私達もさっきはビックリしてヘビだと思っちゃったけどね〗


へ~。そうなんだね。

アルコン様とモモとスイみたいなドラゴンさんだけじゃないんだね。

あっ!そうか、おばあちゃんと見たお寺の絵の龍さんに似てるんだね!スッキリ!でも、絵みたいにかっこいいじゃなくて、かわいい龍さんです。じゃあ


「どらごんしゃん?なでなでちていい?」

お願いすると、立ったままひょこひょこ来てくれました。小さい翼がぱたぱたしててかわいいです。

頭のもしゃもしゃをもしゃもしゃすると、見た目より柔らかいです。お肌はやっぱりつるつるです。見た時はういろうかと思ったけど、

「みじゅようかん」

昇格です。じゅるり。


ぶるぶるっ


あれ?食べないよ。大丈夫です。じゅるり。


『今度は水ようかんか⋯サーヤ、やめてやれぇ』


食べないよ。おいちゃんが水まんじゅうと、水ようかんを作ってくれればいいのです。


『じゃあ、早急に小豆がいるな。あと、やっぱり和三盆とか黒糖が欲しいから、さとうきびがいるな』

「わかっちゃ~」

和菓子いっぱい食べたいなぁ。じゅるり。


〖サーヤ、師匠。そういうお話は後ほどお願いします〗ひゅお~


「あい。ごめしゃい」ぷるぷる

おいちゃんっ

『すまん』ぶるっ

サーヤっ


〖分かってくだされば良いのです〗ニコリ


こくこくこくこくっ。

逆らっちゃいけない人、再びです。ぞくぅっ!


『この子は白龍のブラン』

白いドラゴンさんは牡丹ちゃんのドラゴンさんでした。


『この子は黒龍のノワール』

黒いドラゴンさんは揚羽ちゃんのドラゴンさんでした。


『二匹とも女の子。多分、ちっちゃいサーヤ見て母性が働いた?』

『あと、サーヤから溢れ出してる魔力に惹かれた?』

はてながつくの?


〖まあ、サーヤの魔力は美味しいでしょうからねぇ。無意識に巻きついちゃったんでしょうけど〗

『寝ぼけて締めちゃったのはまずかったわねぇ』


サーヤ、朝、締められた。驚いた。でも、ドラゴンしゃんたち、見慣れたらかわいい。問題ない。


〖あるでしょう〗ひゅお~


びくぅっ!あ、あるそうです。


〖また同じことをしたらどうするんですか〗


びくびく。サーヤとドラゴンさんたち思わずぎゅうって抱き合います。がくがくぶるぶる


『『ごめんなさい。もうしない』』

牡丹ちゃんと、揚羽ちゃんがまた謝ると、ドラゴンさんたちも、うんうんって頷いてます。


〖そうですか。わかりました。信じましょう。でも、二回目は…〗ひゅお~


びくぅっ!ぶるぶるぶるぶる…


〖分かりますね?〗ニッコリ


こくこくこくこく。

みんなで高速こくこくです。


『あ~あ~、サーヤまでこくこくしてるなぁ』

『おいちゃ~ん、サーヤは自分がされる方なの忘れちゃったの~?』

ぴゅいきゅい『『めちゃくちゃこくこく~』』

『『あれはきっと』』

『エルさまの』

『はくりょくの』

『せい~』

みゃ~『そのきもち、わかるにゃ~』

『そうだな~』

みんなで頷くおいちゃんと、ちびっこ同盟でした。


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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