第89話 妖精トリオのフィオ・ヴェル・アーブの秘密…からの、むぎゅー攻撃!

ジーニ様の魔法講座。ジーニ様はノリノリです。やっぱりメガネかけてクイッてして欲しいです。スリットから覗く長いあんよが眩しいです。


〖さて、ここには魔法を使ったことのない者、自分には魔法が使えないと思い込んでいる者もいると思うわ。その者達に合わせてまずは始めるけど、魔法が既に使える者も復習だと思って付き合ってちょうだい。案外、役に立つかもしれないわよ?〗


『『はい!』』

『『『『『はーい』』』』』

きゅぴゅ『『がんばるぞー!』』

「お~!」

フゥもクゥも、みんな元気にお返事です!

そうだよね!復習は大事って言うもんね!もちろんサーヤはぴっかぴかの一年生だからちゃんとお話し聞くよ!


〖では、魔力とは魔素の集まり。と、いうのはさっきフゥが答えてくれたわね。では、どうしたら魔素を集められるでしょうか?〗


どうやって?色んなところにあるんだよね?それじゃあ~

「ましょしゃん、あちゅまりぇ~!ゆう?」

そしたら集まってくれるかな?


〖あ~ん♪可愛い!でも、おしい!それは次の段階よ〗

「ちゅぎ?」

残念~おしいって~


〖そうよ。だって集めるにはまず出来ないといけない大事なことがあるのよ〗

「うにゅ?」

う~ん?集める前に出来ないといけないこと?なぁに?


『『あっ!』』


「うにゅ?」

なに?なに?フゥとクゥ分かったの?


〖仲良いわね、フゥ、クゥ。それで?何か気づいたんでしょう?〗

ジーニ様がくすくす笑いながら答えてみてって言います。フゥとクゥは何に気づいたのかな?


『は、はい』

『『魔素を感じること』』

『ですか?』

魔素を感じる?それにしても、やっぱり仲良いね~。何気に言葉を分担してるね。


〖その通り。感じることが出来なければ、集めることは出来ないわよね?〗

なるほど~確かにそうだね。フゥとクゥすご~い。ぱちぱち。


『はい!ジーニさま!』

『しつもん!』

『いいですか?』

ハイ!ハイ!!ハイ!!!と、元気よく手を挙げてるのは妖精トリオのフィオ・ヴェル・アーブです。


〖もちろんよ!偉いわね。フィオ、ヴェル、アーブ。質問はいくらでもしていいのよ。分からないままが一番良くないわ〗


そう言われて、エヘーと照れるフィオ。エッヘンと胸を張るヴェルとアーブ。可愛い♪

『まそ、みることできる?』

『じぶんのなかと、おそと』

『みえる?』


「ふにゅ?」

感じるんじゃなくて、見るの?


〖そうね、普通は感じることが出来ても見ることは出来ないわね。でも、訓練次第で見れるようになったり、まれに生まれつき見えることがあるわ〗


そう言われて、急に下を向いてモジモジしだしたトリオ

『あの、あのね』

『みんなにゆっても』

『しんじてもらえなかったんだけど』


〖うん?〗

「うにゅ?」

どうしたのかな?


『わたちたち』

『むかしから』

『もやもやみえるの』

なんか、びくびくしながら言ってます。


〖え?〗

「うにゃ?」

もやもやが見えるの?


『でも、それいったら』

『みんな、そんなのないって』

『へんって』

『『『ふええ~ん』』』

そう言っていつも明るい妖精トリオが泣き出しちゃいました。


「にゃ、にゃかにゃいじぇ」

ぴゅいきゅい『『なかないで~』』

『ここには嫌な子いないよ~』

『『大丈夫だよ!』』

なでなでしてあげたいけど、安全ベルトで動けません。う~

みんなもだから泣かないでって一生懸命です。


〖フィオ、ヴェル、アーブ大丈夫よ。それは全く変なことではないわ〗

そんな中、ジーニ様が妖精トリオのそばに行きます。


『『『ひっく…え?』』』

妖精トリオが驚いてます。


〖みんなと違うから変って言われたのね。辛かったわね。でもね、あなた達のそれはすごく特別な力なのよ。すごいことなの。誇っていいわ〗

三人の頭を代わる代わる撫でながらジーニ様がいいます。

ジーニ様、サーヤの分もなでなでしてあげて。


『『『ほんと?』』』

まだ信じられないのか、顔は下を向いたまま、ジーニ様を上目遣いに見ています。

そうしたら精霊樹の精様や、ギン様にアルコン様も近くに来て優しく話し始めました。


『そうよぉ。すごいわ~こんな小さい内から魔力視が芽生えてるなんてぇ。あなたたちが見えてるそのモヤは、間違いなく魔力よぉ』

精霊樹の精様がニコニコして妖精トリオの頭をなでなでしてます。


『『『え?』』』

下を向いていた妖精トリオがびっくりして顔を上げました。

魔力視?なぁに?


『魔力視を持つ妖精か。しかも三人揃ってとは驚いた』

『はい。近い内に精霊になるかもしれないですね』

アルコン様とギン様もすごいことだって驚いてます。


「ふぅ、くぅ、しゅごいこちょ?」

ぴゅい『おとうしゃんも』

きゅい『おどろいてるね』

『ぼくのお父さんもだよ~』

『魔力視ってなぁに?』

『すごいの?』

ギン様たちまでびっくりするなんて、すっごくすごいことなんだよね?

みんなでフゥとクゥに聞きます。


『驚いたな。魔力視はな、魔素や魔力を感じるんじゃなくて、直接見ることが出来るんだよ。見え方は人それぞれ違うらしいけどな』

『えぇ。すごいわ。修行を重ねれば身につけることも出来ると言われてるけど、それはごく稀によ。生まれつきなら、更にものすごく珍しいのよ』

二人ともお目目まん丸!

ほんとにすごいんだ~!


「しゅごいにぇ~ やっちゃ~!」ぱちぱち

『すごいね~』ぶんぶん

ぴゅいきゅい『『やったね~』』ぱちぱち

『ほら、泣かなくっても』

『大丈夫だよ!』

パチパチ手をたたいたり、しっぽぶんぶんしたりしてお祝いです!


妖精トリオもおめ目まん丸。

でも、だんだん笑顔になりました。

『へんじゃない?』

〖ええ!〗


『すごい?』

『もちろんよぉ』


『もっとすごくなる?』

『ああ』

『頑張ればな』

ジーニ様達みんなニコニコです!すごいすごい!


『やった~!』

『へんじゃないって!』

『すごくなるって!』

『『『わ~い!!』』』

妖精トリオはようやく理解したみたいで、手を繋いでクルクル回りだしました!


「よかっちゃね~」

ぴゅきゅ『『ね~』』

『すごいね~』

『『ね~』』

「おめでちょ~!」

ぴゅきゅ『『おめでと~!』』

『お祝いしなきゃね~』

『『お祝いパーティしなきゃね~』』

ちびっ子同盟みんなで拍手です!パチパチパチパチ!


『『『ありがとう~!』』』

妖精トリオは泣いちゃったからおめ目赤いけど、今はてれてれで、ニコニコです。ジーニ様たちもサーヤたちもニコニコです!良かったね!笑顔が一番だよね!


〖じゃあ、妖精トリオに質問ね〗


『『『はい!』』』

元気いっぱいのお返事です!

悩んでたことをすごいことだって、みんなに褒められたからだね!


〖今、そのモヤモヤは見えてるかしら?〗


三人が顔を見合わせます。

『あのね』

『サーヤきてから』

『もやもやがね』

『『『キラキラになったの』』』


〖そう〗

ジーニ様が嬉しそうに頷いてます。


『はっぱとか』

『つちとか』

『キラキラが』

『『『ふわふわ~って』』』

おてて広げて手の平キラキラ~ってしてます。


〖うんうん。本当ににすごいわね。じゃあ、そのサーヤはどう見えてる?〗

ふふって、楽しそう?嬉しそう?とにかくニコニコでジーニ様は質問してます。


『あのね~』

『キラキラがね』

『ぼぼぼぼ』

『『『ぶわーーって』』』

さっきよりおてて広げて、ぶわーってしてます。しかも体を一度丸めて全身でぶわーって!サーヤいったいどうなってるのかな?


『ぷふっ』

『はははは』

『くくったしかにな』

精霊樹の精様とギン様とアルコン様なんて笑ってます。だけど、さっぱり分かりません。

ぼぼぼぼ ぶわーーって何ですか?


間近で身振り手振り付きで説明されたジーニ様はしゃがんで震えてます。


〖ぼぼぼぼ!ぶわ~ってっ!ぷふふっ、はぁ~ぁ。て、的確な表現だわ〗

涙拭ってます。そんなでしたか…


〖じゃあ、私と精霊樹の精、それからギンとアルコンはどう?〗

は~あ、ってまだ涙拭いながら質問してます。


『ん~』

『むずかしい~』

『きらきらのまく?はってるみたい』

『『『うすいまく?』』』

なんて言ったらいいか分からないけど~って言いながら妖精トリオが答えると


『まあ!』

『ほお…』

『これは…』

またまた精霊樹の精様たちが驚いてます。ジーニ様はまたにこにこで、うんうんって頷いてます。


『でも、ジーニさま』

『もっとわからない』

『なにもみえない』

『『『でも…』』』

すっごい『う~ん』って言いながら答えを探してる妖精トリオ


〖でも?〗

それを見てすっごくニコニコ嬉しそうなジーニ様


『ん~』

『なんか』

『ぎゅって』

『『『かためられてる?』』』

なんかそんな気がするって。


『まああっ!』

『ほお、分かるのか!すごいな』

『ええ。これは本物ですね』

精霊樹の精様たちがさっきよりもっと驚いてます。


〖ふふふ。あなたたち本当にすごいわっ!最高よ!〗むぎゅうっ

『『『ひゃあっ』』』

ジーニ様は満面の笑みで三人にを〖いい子たちね~!〗と、抱きしめた!サーヤはハッとした!大変だ!あれは、むぎゅー攻撃!!


「じーにしゃま~ しゃんにん ちゅぶりぇちゃう~っ」

サーヤは経験者として声を上げた!ジーニ様のお胸は凶器!


〖え?〗

『『『きゅぅ~』』』ぐてぇ~


あああっ!

「ふぃお、ゔぇる、あーぶ、ちっかりーっ!」

お返事してーっ


〖あら~ ごめんなさい?〗てへっ♪

てへっじゃないです。ジーニ様。


『『『きゅう~』』』

フィオ、ヴェル、アーブ~っしっかりーっ


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m妖精トリオのお名前が久々。

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