ある日のクリスマス日記 番外編

『じんぐゆべーじんぐゆべー♪しゅじゃが~にゃりゅ~♪』


『サーヤ、今の何?』

『ずいぶん楽しそうだな』

ぴゅいきゅい『『おうた~?』』

サーヤが何やら体を揺すりながら楽しそうに歌ってます。


「あい!さんたしゃんにょ、おうちゃ!」


『さんたさんの歌?』

『サンタさんてだれだ?』

フゥとクゥが初めて聞く言葉に首を傾げてます。


「んちょね、あかいおようふく、きちぇ、ちりょくて、りっぱにゃおひげぢぇ、ぷりぇじぇんちょ、くりぇりゅにょ」

『ぷれぜんと?』

『お父さん、なんだろね~?』

さっぱり分かりません。


〖主神分からないの?〗

〖う~ん、分からないなぁ〗

神様たちにも分からないけど

〖主神、ちょっと聞いてきてよ〗

〖ええ?でも仕方ないか~聞いてくるよ〗

しゅんっ

〖ただいま〗

〖…また随分はやいわね〗

〖うん。ほら、優秀な部下がね…〗

〖ああ、うん。わかったわ。それで?〗

〖うん。どうやら、サーヤがいた国とは別の国の行事らしいんだけど、サーヤの国ではパーティーをしたり、ご馳走食べたり、プレゼントを貰ったり交換したりとかするイベントになってるみたいだね。サンタさんはそりに乗っていい子が寝てる間にプレゼントを届けてくれる人みたいだよ〗

〖へえ。プレゼントにご馳走…〗

〖〖……〗〗

〖無理じゃない?私料理出来ないわよ?〗

〖プレゼントもこの環境じゃあね?〗

辺り一面、森…

〖〖う~ん…〗〗

考える神様二人…

〖主神、サーヤの好きな物は?〗

〖もふもふ?〗

〖じゃあ、魔神ちゃん、サーヤの好きな物は?〗

〖もふもふとふかふかのお布団?〗

〖〖……〗〗

…ちらっ


〖ハク、ギンちょっとこっちに来てくれるかな?〗

『はい』

『なぁに~?』


〖フゥ、クゥちょっといいかしら?〗

『はい。サーヤ、みんなとここにいてね?』

「あ~い」

『みんな、サーヤを頼むな』

ぴゅいきゅい『『あい!』』

キチッ『『まかせて』』

『『『行ってらっしゃい』』』


とりあえず、もふもふと言えばのハクとギン、そして、サーヤの保護者のフゥとクゥを呼ぶと


『ふむ。そういうことでしたら、わたしが呼んできましょう。ハク、お前はその間しっかりサーヤを見てるんだぞ』

『うん!しっかり見てるよ~』

『おれたちは順番で探しに行きます。何が見つかるかわかりませんが…』

『そうですね。でもサーヤならその辺に落ちてるちょっとキレイな石でも喜んでくれるかも?』

〖〖確かに〗〗

ふふっそうだね。フゥはよく見てるね。

〖それじゃ、サーヤのためによろしくね〗

〖気をつけてね〗

『『はい』』

『『行ってきます』』


ふふっそれじゃサーヤにバレないように準備開始だね。


そして…


キチッ『『ただいま~』』

〖お帰り。何を見つけられたかな?〗

キキッ『キレイな葉っぱあったよ』

チチッ『キレイな石あったよ』

〖うん。とっても綺麗だね。さっそく壊れない魔法をかけようね〗

キチッ『『うん!』』

これで全員かな?それと

『主神様、皆喜んで来てくれるそうです』

〖そう。良かった。ありがとうギン〗

『いえ、とんでもない』

よし。これで準備はOKかな。あっだめだ…魔神ちゃんがまだだ…

そうこうしてるうちにギンが呼びに行ってくれたもふもふたちが集まってき

た。しかも、みんな何かプレゼントを持って。その殆どは木の実などおいしい食べ物だった。

サーヤは次々に現れるもふもふたちに大興奮。


「うきゃーっもふもふ~っ」

現れるもふもふが一人一人サーヤの元に行きプレゼントを渡しては体を擦り付けている。そして、サーヤがひとしきり

「もふもふ~もふもふ~うきゃああ」

と、わしゃわしゃもふもふを堪能したら次の子に…一部の子はサーヤの周りに落ち着いてサーヤのクッションになったり、ベッドになったり、毛布も事欠かない。サーヤはもふもふに埋もれてずっとキャーキャーしている。

ただその分、ずっと一緒にいるハクとお猿さんとリスさんが

『サーヤが浮気してる~』

キキッ『ぼくたちも』

チチッ『もふもふなのに~』

と、影で泣いている。

その頭を妖精さんたちが小さいお手手でなでなでしてます。

『まあまあ、ハクたちはいつも一緒にいるし』

『寝る時も一緒だし、それにほらプレゼントも用意したんでしょ?』

そんな落ち込むハクたちを慰めるフゥとクゥ。

『うん~』

キチッ『『そうだけど~』』

『なら大丈夫よ』

『元気出せ。な?』

『うん~』

キチッ『『分かった~』』

その時、

「はく~、みんにゃ~」

ぴゅいきゅい『『こっちおいでよ~』』

ご機嫌にもふもふに埋もれるサーヤと一緒にもふもふ達に転がされていたモモとスイが呼んでいる。

『ほら、呼んでるわよ』

『ほら、行くぞ』

『う、うん』

キチッ『『分かった~』』

サーヤたちのとこに近づくと聞こえてくるサーヤたちの声


「あにょにぇ~みんにゃ、もふもふだけど~はくちゃちみょ、もふもふ、きみょちいんぢゃよ~」

ぴゅいきゅい『『ハクたち、もふもふ~♪』』

「あちょ、はくはにぇ~さーにゃ、のっけちぇくりぇりゅにょ~」

ぴゅい『おさるさんとりすさんと~』

きゅい『ようせいさんたちは~』

ぴゅいきゅい『きのみさがすのとくいなの~』』

「ふぅちょ、くぅはにぇ~さーにゃちょ、ももちょ、すい、たしゅけてくりぇちゃにょ」

ぴゅいきゅい『『たすけてくれたの~』』

「しゅごいでちょ~」

ぴゅいきゅい『『すごいでしょ~♪』』

聞こえてくるのはハク達のことを自慢げに話すサーヤたちの声でした。


これには、落ち込んでいたハクたちもふもふ組だけじゃなく、ハクたちを慰めていたフゥとクゥ、妖精たちもびっくり。


〖おやおや、これは君たちまで思わぬクリスマスプレゼントをもらったみたいだね~ふふ〗

『良かったな、ハク』


『『主神様、ギン様』』

『お父さん』

後から話しかけられてみんなまたびっくり。

〖ぼくたち神もね、君たちには感謝してるよ。これからもどうかサーヤをおねがいするね〗

『ハク、それにフゥたちも、おそらくこれから先、だれよりもサーヤと行動するのはお前たちだ。頼むぞ』

主神様とギン様からも嬉しい言葉を貰ったハクたちは満面の笑顔で

『『はい!』』

『まかせて~』

『『がんばるよ』』

『『『いっしょにいるよ~』』』

元気に答えるハクたち。そこへ


〖あら~サーヤったらもふもふに埋もれてるわね~♪可愛い♪あなた達は混ざらないの?〗


〖魔神ちゃん!どこまで行ってたのさ?〗

〖ふふふ~神界に戻ってね?料理長にお料理作ってもらってきたのよ♪お肉よ!お肉♪ただ、今日だけね〗

バチンっと、ウインクしながら言う魔神様。

『なんと…』

〖あはは!さすが魔神ちゃんだね!〗

〖うふふ、もっと褒めていいわよ~♪さっ!サーヤたちのとこに行きましょう!サーヤ~♪メリークリスマス!さあ、パーティーしましょ!〗


「あ~じーにしゃま~」

ぴゅいきゅい『『おかえり~』』


そして、森のみんなが持ち寄ってくれたごちそうと、ジーニ様が持って来てくれたご馳走でパーティが始まりました。サーヤはハクにくるまってご機嫌です。

そして、はしゃぎ疲れて眠ってしまったちびっこたち。サーヤの枕元には、みんなが探してきてくれたプレゼントが。ハクたちの枕元にも神様たちが用意したプレゼントが。


〖明日の朝のみんなの反応が楽しみね♪しっかり記録しないとね〗

『ジーニ様…』

〖ふふ。メリークリスマス。良い夢を〗


o●oo●o*・゚。:.*Merry X'mas:*・゚。:.*o●oo●o

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

皆様、良いクリスマスを


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