第66話 知らぬ間に世界の危機が?

ぽんぽん真っ黒はひとまず置いとくことにしたモモとスイは、ぽんぽん真っ黒なままお父さんの脚に抱きついて

ぴゅい『おとうしゃん!』

きゅい『きまったよ!』

お父さんを見上げて、元気にご報告!


『くくっ。そうか。 聞かれる前に決まってるな』

『ふふっ 。そのようですね』

たしかさっきは「聞いてみよう」と言ってたはずだが、もう決定事項のようだ。


遅れて抱きついたサーヤも

「ももちょ、すいにょおとうしゃま。「あるこん」どうでしゅか?」

父親を見上げて聞く。

他に選択肢を与えていないが「聞いてみよう」には違いない?

それに対して父親も


『我が名はアルコン。よろしくサーヤ』

迷うことなく受け入れた。そうなれば…


ハッ!おめ目!


ピカーっ!


「ふにゃあっ」

遅かった!目が、目が~っ。遅れて手で目を隠してゴロゴロ転がるサーヤ…


『あ~ぁ 気がついたのにね~』

『惜しかったな~』

ぴゅ『ゆび』

きゅ『ひらいてるね~』

『間に合ってもダメだったかもしれんな』

〖可愛いからいいのよ~♪〗

フゥたちだけでなくギン様まで言いたい放題…ひどい。目が~


『ほら、サーヤ大丈夫?』

『光おさまって来たぞ』

「うにゅ~」

フゥとクゥがサーヤを抱き起こし、サーヤはおめ目しぱしぱ。


そして、光がおさまって出てきたアルコン様は…


「うにゅ?」

ぴゅきゅ?『『あれぇ?』』

「にゃんか?」

ぴゅきゅ『『ちがうね~?』』

みんな、出てきたアルコン様が変わってるのに気づいたけど、具体的に何が変わったのか分かりません。

ん~?あれぇ?

双子と一緒に、じーって見ます。

もしかして、なんか~


「…わかがえっちゃ?」

ぴゅいきゅい『『そうかも?』』

なんか、力強くなった感じ?

『やっぱり?』

『そうだよな?』

『間違いなさそうだな』

フゥとクゥもギン様もそう思ったみたいです。


〖 …どういうことかしら?〗ひゅお~

あれ?なんか寒い?なんで?ぶるっ


当のアルコン様は

『種族が変わったとかではないな…最盛期の体に戻った感じか?いや、それ以上?力が内から溢れてくる感じだ。凄いな…』

見た目の異変には気づかないが、内包する力の変化には気づいたらしく、自分の手や体を目を、見開いてまじまじと見ている。


「ほえ~?」

ぴゅ『おとうしゃん?』

きゅ『きらきら?』

なんかキラキラパワーアップ?


ひゅおお~っ


「ふにゅっ」ぶるっ

ぴゅいきゅい『『かぜ?』』ぶるる

やっぱり?


『ギ、ギン様…きいたら、ま、まずいですか?』さすさす

『……何かな?』

『こ、この冷気はなんですかね?』ぶるぶる

フゥとクゥが自分の体を抱きしめるようにして、腕を摩ってます。

びくびくと震えながらギン様に聞くと

『……それは』

みんなの視線が、ひとつに…


〖⋯どういうことかしらぁ?〗

ひゅおおおっ

ジーニ様…冷気と共に、地を這うような低い声が⋯


『『ひいっ』』

震え上がるフゥとクゥ


『どういうこと、とは?』

アルコン様?この空気にきづかないの?


〖なんでそんな若返ってるのよ。なんなのその肌のハリとツヤは…〗

ジーニ様がどんどんこわこわに…


『ん?なんの事だ?だが、驚くほど力が湧いてくる。神らと戦った時より力があるかもな?』

にやりと笑いました。イケメンがやると絵になりますね。若返ってるし。


『『あわわわ』』

でも、空気を読まずに、煽るアルコン様に、フゥとクゥが真っ青に⋯


〖あら…じゃあ試してみる?〗

こちらもニィっと唇の端を引き上げて笑っています。美人さんがやるとド迫力。ゾクッとしますね。ぶるぶるっ

あれ?ほんとに寒い?


「ふっ ふぇっ ふぇっくちゅんっ!!」

ぶるぶるぶる

ぴゅきゅっ『『はっくちゅんっ』』

モモとスイもぶるぶるっ


ハッ!〖 サーヤ、モモ、スイごめんなさい!大丈夫!?〗


「しゃ、しゃむい?」

ぴゅきゅっ『『しゃむいね?』』

なんで?


〖あ~ん!ごめんなさい。私ったらつい!だっていきなりあいつが若返るもんだから!羨ましくって!〗

ジーニ様が慌てて魔法を使ったみたいです。ぽうっと周りが暖かくなりました。ほっ


『『はあ~ぁ』』

『助かったな』

周りも安堵⋯危険は去った?

『ん?どうしたのだ?』

ぴゅきゅ『『おとうしゃん⋯』』

双子が父親を見る目が?


「うりゃやまち?どちて?」

何が羨ましいのかな?

〖だって、いつまでも綺麗でいたいじゃない?〗

涙を貯めて訴えるジーニ様に


「どちて?じーにしゃまきりぇい。おはだしゅべしゅべ、ぼんっきゅっぼん。うりゃやまけちかりゃんぼでぃ」

本気で分かってないサーヤ。


〖ボンッキュッボンッ?〗

なあに?それは?と訝しむジーニ様。


「あい。しあしゃまみょ、じーにしゃまみょ、ちょうびじん、おむにぇぼんっ、こちきゅっ、おちりぼんっ」

身振り手振りで説明するサーヤ。

しかし幼女がやっても…



『なんだあの珍妙な動きと言葉は?』

『アルコンさま、シッ!』

きゅ!『おとうしゃん、シッ!』

『アルコン様空気を読んでください!』

『そうです!我々の命がかかってるのです!』

ぴゅ!!『おとうしゃんメッ!!』

『す、すまん』

お名前決まってそうそう叱られるアルコン様…不憫



「うらやまちい!けちからんぼでぃ!!むちりょ おんにゃにょてき!!!」

ビシィっとジーニ様に向かって指をさしてポーズをとるサーヤ!


〖サ、サーヤ…そ、それはみんなが羨むほど私とシアが美しいと言ってくれているの? 〗

ふるふると感動で震え始めるジーニ様


『あい!ふちゃりともきりぇい!!おんにゃにょてきでしゅ!!』



ぴゅきゅ!『『がんばってサーヤ!』』

『もうひとおしよ!!』

『頑張れ!!』

必死にこそこそ応援する外野…



〖お肌もすべすべかしら? 〗


「あい!しゅべしゅべ!おんにゃにょかがみ!!!」


〖サ、 サーヤ~!なんて!なんていい子なの~!!ありがとう~ぉぉぉ〗


サーヤはムギューッと抱きしめられた!ジーニ様のお胸は凶器!!てしてし!



『やったわ!!』

『偉いぞ!サーヤ!!』

『うんうん』

ぴゅきゅ『『やったー!!』』

こそこそ歓喜する外野…そして


『なんなのだあれは……』


『シッ!!!黙って!』

『今、世界は救われたんです!サーヤの犠牲で!!』

『そうです!』

ぴゅきゅ!『『おとうしゃんメッ!!』』

『す、すまん』

やっぱり叱られるアルコン様…



ちょっとそこの人達助けて!!

〖あ~ん!サーヤ~ ありがとう~!!〗

「むーむー!」


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(*_ _)mフォロー、応援、星などありがとうございます。

感想もありがとうございますm(*_ _)m喜んだサーヤたちがお返事するかもしれません。よろしくお願いします(*^^*)

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