第5話私がまだ鰓を持っていたころ

母の瞳は時を超えて遠くをみつめていた

胎内には異次元の海があった


私がまだえらを持っていたころ

源初の海に浮かんで

悠久の未来を夢見ていた


激流のように時は渦巻いて流れる

古代からの記憶が私を導いてゆく

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