欠片10 魔物もりもり



 もうこんな時期か。


 魔物が大量繁殖して、もりもり力をつける時期だ。


 あちこちで、傭兵が商売してるな。


 俺達も、さて、なんかやろうかな。


 城の兵士が混乱するとかいって、外での任務しか受けさせてもらえないんだよな。


 けど、その仕事がない時もある。


 今は暇なときだから、お給料自分で稼がないと。


 一応、仕事してなくても賃金出るけど、いつもより少ないし。


「だれか、手ごろな人間いないかなー」

「楽そうな仕事があったらなおよし」


 不真面目人間な発言を繰り返す俺達は、見た。


 親らしき人ともめている、貴族令嬢の姿。


「追放だ! おまえの様な人間は我が家の恥さらしだ! 婚約者との婚約も解消しておいたからな」


 あ、なんか面倒ごとの気配。


 そういうのはちょっと。


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