第1話 地獄門への応援コメント
SFチックな物語をしっかりと作っているのですね、しっかりと伝わりました。
しかし、それに対する文章力が追い付いていない節があります。
いえ、文章力というか“配慮”と言い換えてもいいですね。
まず、ルビというのは無理やり付けた読み方だけに、付ければいいという訳ではありません。
常用漢字外も付けるべきなんです。
読めるか読めないかを読者の知能に託している時点で、優しくないです。
読めない人もいるかもしれない、そう思いながらひらがなを振ってあげましょう。
すると、読める人であってもスラスラと読み易くなる効果があって、それだけで『読んでもらえる文章』になります。
そして、強調したい固有名詞には必ず括弧を付けましょう。地の文と同化していると“特別感”というのが失われて、読者の目に余り止まらなくなります。
読者に対して、作者側から「この情報は重要ですよ」と教えてあげるんです。すると読み易い文章に近づきます。
さらに、起承転結を描くときは、“転”を劇的に描きましょう。
全てが同程度の力関係を持っていた場合、その作品は駄作です。
物事にも緩急が必要なように、物語にも序破急が必要です。
落ち着いた雰囲気で、読者を引き込み、ド派手なアクションで見るものを惹きつける。そして大爆発。危機一髪、危機から脱した主人公はヒロインとランデブー。
スパイ映画などのテンプレートですが、明らかに“承転”に力が加わっているのが分かりますでしょうか。
そうなんです、全てが同じくらいの力じゃダメなんです。
対して、この作品を見てみましょう。
全部、同じ勢いじゃないでしょうか。
少なくとも変化は僅かしかないように見えます。
再度、考えてみてください。
総評【世界観の作り込みは評価し、光るところがあるが、その世界観というのも十分に説明がされていないので、いまいち共感が出来ない。何が“重要”で、何を“売り”にするのか、それを冒頭で大胆にアピールしなければ、読者を魅了することは難しいだろう。しかしそれさえ乗り切られれば、まだまだ輝く】
第1話 地獄門への応援コメント
私の企画にご参加いただき、ありがとうございます。
戦鬼の犇く中をゆっくりゆっくり進んでいく...このシーンだけで十分に絶望的で退廃的な世界観が伝わってきました。
個性的な世界観が大好きなので、これからどんな戦いが待ち受けているのかわくわくしつつ読ませていただきます。