第1話の9 終わりと始まり
GM : 倒された蛮族に止めを刺し、周囲を確認する。
アラクネの話は確かに真実だった様だ。
茂みの中にはいくつかの白い骨が転がる。
頭上では白い糸の塊が風に揺られ、静かに佇んでいた。
ダビデ : 「…。」
ルタ : 「……」骨を見て
ダビデ : 「お姉ちゃん…あれ…」白い塊を指す
ルタ : 「ダビデ、メアの回復は頼んだわ。私はカンジャトゥさんを……」
GM : 「倒したの、か?」とか細いカンジャトゥの声が届く
情けない声で「下ろしてくれ」と叫んでいる。
ダビデ : 「…僕は…助けないよ」
ルタ : 「…分かったわ」
ダビデ : 「でも、お姉ちゃんが…シャキアが、助けたいって言うなら…」
シャキア : 「・・・」複雑な表情を浮かべている
ダビデ : 「……とめない…」
ダビデ : そう言った後、うつむいて、そっぽを向く
シャキア : 「あたしには命の恩人だと、思う」
「でもみんなをこんな目に合わせたり、、、」そう言うとチラと骨に視線を泳がせる
シャキア : 「人の過去って、何なのかな?」ぼそりと
メア : 「……」ひどい目に合ったスラム時代の頃を思い出し中…
ルタ : 「難しいわよね、過去って」
GM : 「こ、こころいれかえてはたらくからよ~」小さな声は続いているよ
ダビデ : 「…僕にはよく分からない」ただ、メアをぎゅっと抱きしめる
メア : 「カンジャトゥさんには、この罪を背負って、悔い改めてほしいから…」
ダビデ : 「…また、やるかもしれなくても…?」ぽつりと絞り出すような声で
ルタ : 「彼のしたことは、確かに重い罪よ。人の命を死に追いやったという意味ではね」
ダビデ : 「お姉ちゃん…」
ルタ : 「だけど、誰しも罪を犯さない、なんて言い切れない。情けないけど、私だってそうよ」
「身勝手な理由で冒険者になって…」
ダビデ : 「…そんなことない!お姉ちゃんは僕を助けてくれた」
ルタ : 「勝手に成長できたって思いこんで、あなたたちをこれだけ危険な目に遭わせたりして…」
ダビデ : 「…っ…」
メア : 「僕やダビデお兄ちゃんが、あの頃から、冒険者になれた、様に」
「カンジャトゥさんも、変われると思う、から…」
ダビデ : 「なんで、そんなに優しくなれるんだよ…」
ルタ : 「優しさじゃないわ…」「弱さ…よ」
ダビデ : 「弱さ?」不思議そうな目で、ルタを見る
ルタ : 「完璧になれない弱い自分。だからこそ、他人を責められないの」
「あなたが許せないのだって弱さ」「私が助けようとするのも弱さ」
ダビデ : 「……」ルタの言葉を、よく分からないなりに噛みしめてます
シャキア : 「ゆるす…難しいね」
「正直命は助けてあげて欲しい。でも、その後どうするかは、任せるわ」
メア :メアもダビデお兄ちゃんを後ろからぎゅっするね…
ダビデ :メアの手をぎゅっとする
ダビデ : 「…ねえ、おじさん」
GM : 「・・・んぉ?」
ダビデ : 「罪は罪だと、僕は思う」
GM : カンジャトゥは黙って聞いているね
ダビデ : 「おじさんのその罪は、消えないよ」
「今は、助けてあげるけど…」
「でも、僕の大切な人が傷ついたりすれば、その時は僕もおじさんを殺すかもしれない」
GM : 「っわ、わかった。そんなこと、しね~よ」
ダビデ : じっと、糸の中を見通すようにみつめ…そしてメアとルタを見て小さく頷く
ルタ : じゃあ、メアとダビデをまとめてぎゅってして
小さく「ありがとう」とだけ言うよ
それから、カンジャトゥさんを下ろしに行きます
GM : 切った糸の中からは、しょんぼりした様子のカンジャトゥが姿を現す。
カンジャトゥ : 「す、すまなかった」速攻で地面に頭をこすりつけて土下座してる
ダビデ : 背を向けて目を合わせない
メア : 「……いまはまず街へ帰りましょう」
ダビデ : 「…うん……」
ルタ : 「そうね」
ダビデ :メアの手をぎゅって握って離さない
メア :ダビデお兄ちゃんの手をつよく握り返します
GM : 朝日を待ち、夜明けとともに5人は街へと向かう。
魔域攻略の報告をギルドに済ませ、カンジャトゥの罪状も併せてマスターへ報告すると、
マスターからは官憲へ突き出すよう言葉をかけられるでしょう。
GM : 3人の長くて短い冒険は、こうして幕を閉じたのでした。
シャキア : 「ありがとう…かな」
「なんだか、いい言葉が見つからないわ」
メア : 「ぼくはシャキアさんが無事でよかったです」
シャキア : 「そうだ。一つ相談したいことがあるんだけど…」
ダビデ : 「ん?」って顔をしてる
シャキア : 「また今度、ギルドに顔出していい?」
ルタ : 「えぇ、歓迎するわ」
ダビデ : 「…どうしてそれを僕たちに聞くの…?」
シャキア : 「どうせなら、あなたたちに依頼したいなって思った、から」
ダビデ : 「…そう。別にいい…けど…」
シャキア : 「あたしの父、自殺したの。一年くらい前に」
「おじさんに合って、思い出したわ」
「そしたら急にその…分けを、知りたくなって…」
ダビデ : 「………」
シャキア : 「じゃ、ね」振り返り、歩き出す
ルタ : 「……分かったわ、気をつけて」
ダビデ : 「……また、ね」ぼそり
メア : 「…お元気で」
Sw2.5『イト』~完~
そして物語は『仮面の住人』へ…
GM : お疲れさまでした!!!
ルタ : お疲れ様でした!&ありがとうございました!
メア : お疲れ様でしたー!
ダビデ : お疲れさまでした!ありがとうございました!
メア : せつない
ダビデ : 優しくできなかったぁぁぁ…PLが中で悶えてました…!
GM : おじさんは悪い奴なので、まぁ、いいと思います!
GM : めっちゃ伸びて大変申し訳ないです!(五体投地)
ルタ : 大丈夫です!
ダビデ : 大丈夫ですー!
メア : いえいえ、最後まで楽しめました
ルタ :ダビデくんは、らしくて個人的に好きでした!
メア :メアがプリーストでなければダビデお兄ちゃんのようにゆるさなかったかもしれない…
ルタ : 気の利いた言葉って、出てこないもんですね……
ダビデ : 2人とも聖人のようでした…
ルタ : 助かりはしたけど、死にかけるくらいの経験を実際にしているし、仲間のために怒れるのは「優しい」ですよ
ダビデ : そういっていただけると報われます!
ダビデ : 感想が止まらないのですが、時間も時間なので今日は落ちさせていただきますね!
GM : いいことするのは利害と気まぐれ、しかしながら根は悪人…
ってなわけで、一話目の『イト』が完結!
人と人を繋ぐ糸の物語でした!!!
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