アイス

〈エミ視点〉








女「罰ゲームは…笑実ちゃんとダイキだね!」





ダイキ「91点の俺が罰ゲームっておかしくない?笑」





レイ「足してゼロだから間違いなくビリだよ」





ダイキ「笑実ちゃんの73点と一緒にされるのは…

  なんか納得いかねーなー?笑」





「同じゼロなんですよ!」





先週と同じ様に閉店後に皆んなで2階で

飲み会をしていて最下位になった私とダイキさんは

コンビニに買い出しに出かけた





ダイキ「うわッ!レイの奴しれっとタバコの名前送ってきた」




「アイスって言ったのに…」





グループLINEに皆んなの希望するアイスが

ピコン、ピコンと入ってきて確認しながら歩いて行き

コンビニの店内のドアを開けて直ぐに本棚の方へと曲がった…





( ・・・・なんで会うのかな… )





入り口から真っ直ぐ奥にあるホットドリンクのある棚の

前にカオル先輩達の姿が見えて慌てて隠れた…





また今日も皆んなで合コンか飲み会をしていて

カオル先輩とコウ先輩はいい相手がいたようで

二人とも仲良く綺麗なお姉さんを連れている





直ぐに帰るかなと思いながら買う予定もない

メイク用品コーナーの前にいると「笑実ちゃん」と

アイスコーナーにいたはずの

ダイキ先輩が私の名前を呼びながら近づいて来て

「お泊まりセットでも買うのか?」と聞いてきた





先輩の大きな声に静かにしてと口に指を当てていると

ダイキ先輩の奥にカオル先輩が立っているのが見え

顔を逸らして一つ中の棚に隠れた…





店内の中のBGMしか聞こえなくなり

カオル先輩達が出て行ったんだと思い安心しながら

アイスコーナーへと歩いて行き

皆んなのアイスを選んでいると「コレだよ!笑」と

ダイキ先輩が白いアイスを私に見せてきた





「・・・・恐竜の…たまご…」




ダイキ「買ってやるよ!笑」





そう言って籠に入ったアイスとは別に私にと

そのアイスを買うとコンビニのゴミ箱に袋を破って捨てて

中身の丸い卵型のアイスを差し出してきた

 




「コレが私っぽいアイスなんですか?」





ダイキ「美味いから食べてみて!笑」






コンビニの外に出てそのアイスのストロー部分を

咥えて食べて見ると「似合うよ」と言って笑い出す

ダイキ先輩に「どこがです?」と聞くと…





ダイキ「哺乳瓶咥えてるみてぇー!笑」





「・・・・・・」






カオル先輩が怒って見ていたなんて

全然気付かなかった…



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