Day14 裏腹 ~一番街・白夜城~

「誰が吸血鬼か。余は単なる隠居爺である」

 剪定鋏を巧みに操り、庭木を整えながら宣う《血まみれ侯爵》。

 気位が高そうな風貌とは裏腹に、驚くほど気さくで社交的な彼の趣味は、来客に手料理を振る舞うこと。


「庭の薔薇でジャムを作ってみたのだが」

「ご相伴に預りましょ」

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