Day04 紙飛行機 ~九番街・雲海の渚~

 あっ、と声をあげる間もなく、紙飛行機が雲海に沈む。

 渡り鳥すら近寄らない、複雑で気紛れな気流。この空を往くのは飛行機の特権だ。

「やっぱり紙じゃ無理か」

「結局は風頼みだからなあ」

 それならばいつか、あの鉄の翼で。

 この気難しい空を、自由に飛んでみせる。

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