Day02 屋上 ~六番街・夢ヶ丘高校~

 ――ない。やはり、ないのだ。

 校舎の屋上から見渡しても、やはりどこにも見当たらない。


 あの日、赤い着物の女の子に手を引かれて歩いた、一本道の突き当たり。

 路地裏にそびえる古木と、その根本にある古いお稲荷さん。


「またね」の約束を、僕は未だに果たせない。

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