第409話 様々な人生

 海辺を走る女性のランナーがいた。足跡には彼女の選択が記録されている。彼女の人生の道だ。


そしてその人に憧れ、その人の本物の足跡を踏みながら走る人が現れた。二人目のランナーだ。


最初のランナーの足跡を辿ろうとするが、いくら気を付けても自分の特徴を残してしまう。足のサイズも歩幅も違う、偽物の証拠だ。


三人目も足跡を辿るが特徴は残る。それも二人目とは違う。



これはあるドラマの説明に使われたものであるが、人生もそう言える。


幾ら憧れても、その人には慣れない。その人を越えるかもしれない可能性もある。


自分の人生の起点は、自分で確信して決まる事が多い。


こうしたい。ああしたい。等、多くの人は誰かを見て手本とする。しかし、それは間違いである。


自分自身の魅力を殺す事になる。人間には皆それぞれ個性ある人ばかりである。


それを外に出すか、出さないかの差だと私は思う。


私のように大勢を敵に回しても、真実を書いている人間は、世界規模でなら多数いるだろう。何故そうまでして書くのかは、私の人生の中間地点が、これだと気づいたからだ。


年齢を重ねる事に人間は弱きになりやすい。しかし、揺るがない信念を打ち立てていれば、どんな激風が来ようが、負けて折れる事は無い。


自分自身の可能性に賭ける人間は、成功しても失敗しても面白い人生を歩めるだろう。毎日同じ日々を過ごすのでは無く、少し変えてみるだけで、人生観が変わる事はよくある。


人の真似では無く、その人の長所を取り込み、自分と融合させることによって


自分が思う以上の人物になれるかもしれない。


何事にも可能性はある。ゼロでは無い。夢や可能性に挑戦する姿は美しいものだ。

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