第197話 武者小路 実篤(むしゃのこうじ さねあつ)

“結婚は早すぎてもいけない、おそすぎてもいけない、

無理が一番いけない、自然がいい”



焦る必要もなく、相手を良く知ってから結婚をすべきだと

彼は言っている。


早すぎると相手の事を良く知らないまま結婚し失敗することは確かに多い。


おそすぎると、それが当たり前になってしまい相手を愛する感情よりも

それが普通になってしまう。


そして一番いけないのは、無理をして結婚することだ。


本当に好きな人がいるにも関わらず、結婚しても良い事は無くはないが

幸福感を得るまでには時間もタイミングもかかる。


私の一族の殆どは政略結婚であり、お見合いである。

一人だけ真実の愛を貫いた女性はいた。


勘当されて何年以上かは忘れてしまったが、少なくても

7年以上の間勘当されていた。


叔父も会長になり、うちの父親とお互いに唯一の友達であった。

毎週、叔父は通院して、私の父親と会って話していた。


叔父の行為は当然納得できない事も多くあるが、

相続税で相当な額であるため既にその点に関しては問題ないらしい。


叔父は3年前ほど、勘当を解いた。孫が出来たのが一番の理由だったようだ。


そして私の父親も死んだ為、準備を始めたようだ。


叔父はケチで親戚内でも有名だ。

だが叔母(父親の妹)が病気で死んだ時、数千万を使って葬儀をした。


敷地も広く、庭もかなり広い、坪にして300坪以上はあるだろう。


叔父は叔母の葬式に対して、花で敷き詰めた、数千万かけて花という花で

見送った。ケチな叔父ではあったが、愛していたのだろうと私は思う。


自分の気持ちを表したら、自然とそうなったのかもしれない。

ケチな叔父であったが、私はそれを見て愛の深さを感じ取った。

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