11・1 富士山御殿場口新五合目 その2
午前2時。丑三つ時の霊峰富士。舗装された広い駐車場にたったひとり。
おそらく多くの人はなんかしらの怖さを感じるのではないでしょうか?
でもね、僕は1ミリも怖くないのです。だって空には大好きな星たちが輝いているんだもんっ!(意識レベルは正常です。ご安心ください!)
それにしても先程までの曇り空が嘘のような満点の満天の星☆☆☆
風もなく、寒さもさほど感じません。
GPV気象予報に感謝感謝でございます。
とりあえず天体望遠鏡をセットし、西へ傾いているアンドロメダ銀河をロックオン! 僕らの隣の銀河はいつ見ても美しいです。続いてオリオン座の大星雲M42。これまた鳥が羽を広げたようにガスが広がってる様子が息を飲む美しさ。
暫しこの2つを眺めては幸せを噛み締めておりました。
それにしても、いつもは気になる東京方面の空の明るさが全く気になりません。実は富士山は晴れているものの、その東側は雲に覆われていて、うまい具合に東京の光を抑え込んでいたようなんです。
それもあってか、秋から冬の淡い天の川もよく見えていました。
そんな夜に駐車場近辺をぷらぷら散歩したり、双眼鏡で星空を流したり、好きな音楽を聴きながらtwitterしたりLINEしたり、まぁ好き勝手に過ごしました。
今回はスタートが遅かったので見れませんでしたが、この時期は夜が長いので、夏の大三角からギリシャ神話に彩られた秋の星座たち、そして豪華絢爛な冬の星々、さらには一等星レグルスを擁する獅子座まで。夏から春までたくさんの星々を見ることができるのです。
しばらくスマホで頑張って写真撮影をしていると、東の空には綺麗に細く欠けた月が登ってきました。
淡い星たちの光を奪う月ですが、これくらいの細さなら見応えもあり、大歓迎です。
望遠鏡を向け、ニヤニヤしながらクレーターを見ていました。やはり月は見ていて楽しいです。
東の低空に光が見えました。飛行機かなと思っていましたが、一向に動きません。何だあれ? 星か? いやあんなところにあんなに明るい星は無いはず。スピカもあそこまで明るくないし……あ、もしかして……、予想は的中。西方最大離角を過ぎた水星でした。
やがて空がゆっくりと色を変えてゆきます。この、東の空が明るくなり始める頃の空が大好きです。そんな様子も今回はなかなか素敵な写真に撮ることができました。
星たちが消えて、ふと背後を見ると、真っ白な雪を纏った富士山が見えていました。いや、まぁ、正確にはここも富士山なので、山頂方面が見えていました、としておきましょう。
風もなく、それほど寒くもなく(7℃)、ゴキゲンな星空を独り占めさせていただきました。
「あぁ、いい夜だったなぁ」
独り言のように呟いて、僕は帰路についたのでした。
尚、眩しい朝日の中、車内のBGMはアレキサンドロスの皆さんです!
名曲『ワタリドリ』をシャウトしながら運転していたのは言うまでもありません。(キー高くて歌えてないけどね😝)
こういうゴキゲンな星見をしちゃうから、いつまでたってもやめられないんですよね。
体力の続く限りやるんだろうなぁと思いながら、満足気にニヤリと笑いアクセルを踏み込むきひらなのでした。
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