日々
おしゃんしゃい
第1話 正直者
どこにでもある親子の日常会話
子どもというのは基本的には素直です。
自分が悪いことをして怒られたらごめんなさいする生き物です。
何が駄目だったのかわからない事もありますが、理解しててやらかすこともあります。
そして、大人でもやらかした時に隠そうとする事はあるものですが、子どもも時には隠蔽工作を行います。
ただ、怒ったり諭したり真剣に対応しなくてはいけないのですが、それが困難な時もあります。
「息子よ 君はやらかしたね?」
「父 僕やってないよ」
「じゃあ何故息子のおやつが床に落ちてるんだい?」
「わからないよ」
「父の目の前で息子が食べていたおやつだね?」
「うん」
「おやつは自分でテーブルの下に隠れないよね?」
「うん」
「やらかしたのは息子だね? 正直にいいなさい」
何故かいきなり掃除機に向かって歩いていく息子。
ひょっとして自分で掃除をするのか?いや出来ないだろう。見守っていると掃除機に話しかける息子。
「僕がやりました」
一瞬何が起きているのかわかりませんでしたが、即理解しました。
しょうじきにいいなさい
と言われもはや言い逃れできないと覚悟を決めた息子
そうじきにいいなさい
と勘違いなのか聞き間違いなのか掃除機へ自分のやったことを告白し始めたのです。
正直に自分のやった事を懺悔室での告白が如く……
真顔で
真面目に
掃除機へ伝え謝っているのです。
笑ってはいけません。
表情筋に頑張ってもらうのです。
そして、勘違いを訂正しつつ、素直に誤った事を評価し、失敗は誰にでもあるから隠さず直ぐに報告する様に伝え、もうやったらあかんで?と自分も真剣な表情で伝えるのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます