第16話 そのあとふたりで歩き出す

彼女が前を歩く。


そうしてしまえば親友じゃなくなる。そのことに怯えて気持ちを隠し続けたんだ。あきらめようとした。それでも想いがあふれて止まらない。ずっと話したかった。ずっと伝えたかった…。


彼女が歩みを止める。


「…もう伝わっているから」


私は泣きながら彼女の手をつかんだ。

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