第20話 聖女の訪問2

          聖女の訪問2

 この勢いでナノマシン寄生させちゃえ。

「では、貴方に神の祝福を授けます。

 これで貴方にも、ポーションを錬成する事も出来るようになるはずです。」

 と言って、跪き手を胸の前で組んで固まっている神父の頭に手を添え、ナノマシンを投入。

「暫く何かムズムズするやもしれません。」

 と言うと、我に返った神父が、

「あ、はい、確かに少しむず痒い気がします。」

 2時間程、ナノマシンがなじんでムズムズが収まるまでの間に、シスターがポーションを売り出しに商業ギルドへと行って居る。

 それらを待つ間、子供たちと遊んで待つ事にした。

「おねーちゃんは、どうしてお面をしてるの?」

「私はお顔を見せてしまってはいけないのです、神のご加護が失われてしまうのですよ。」

「ふぅ~ん、良く判んないや。」

 まあそりゃそうか。

「このお面を外すとねぇ~、もう一個お面が出てきました~。」

 いくつか作って来て良かった・・・

「面白ーい、このお面も外したらどうなるの?」

 くっ!そう来たかぁっ!

「もう一つお面が出てきました~。」

 しまった、もうネタ切れだぞ。

「この下は?」

 仕方が無いので頭部だけに光学迷彩を発動してみた。

「ふっふっふ~、この下はねぇ~・・・」

 最後の仮面を外す、そこには何もない、が正解。

「ぎゃ~!!!」

 あ、やりすぎたかな?

 仮面を被りなおして、「ごめんごめん、手品だよ~、でも私の顔は見ちゃダメなんだよ。」

「どうして?」

「私の顔を人に見せちゃうと、私の聖女の力が消えちゃうから。」

「どうして?」

「う~ん、多分ね、神様は男の神様だから、私の顔を自分以外に見せたくないんじゃないかな?」

「じゃあおねーちゃんはきっと美人さんなんだね!?」

 この子!可愛いじゃ無いのっ!今良い事言った!

「あなた可愛いわ!もっかい言って!もっかい!」

「えー、やだー!」

 何だとぉっ!お世辞やったんかぁ~い!!

 キレかけたらクリスちゃんに肩叩かれて我に返った。

 いや、殴ったりする積り無かったんだからね?ホントだからね?

 あ、信じて貰えない?まぁいいや。

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