第15話 The day dream
ラジオの声がスピーカーの中へ遠ざかっていく
暗い部屋の中で
部屋の壁が迫ってくる
その壁は必要なのかと疑いたくなる
壁は人を守るはずだったのに
壁が束縛を始め出す
その向こう側に
壁を操る何かが見え隠れする
これは全ての秩序のためだと
もっともらしい顔をしてポケットに手を入れる
ポケットに何を隠しているのだ
いや見せなくてもいい
やっと気づいた事がある
そいつ自身が壁なのだ
壁がなければ崩壊していく魂
その壁を取り除き
その秩序とやらを晒してみろ
壁がなければ生きることさえできない嘘を
壁を打ち壊し
外へ出るんだ
眩しい日差しを受け
清々しい朝の光に見送られ
私は喜びをバッグに詰めて自由と共に旅に出る
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます