030_奴隷と新しい愛情表現
シロと『恋人同士』になってしまった。
初めての彼女。
それが銀髪の美少女。
しかも、かなりかわいい。
そして、すごく好き好きアピールをしてくれる。
これだけ聞いたらすごく嬉しいことばかりで、最高にも思える。
キフォティラピア・フロントーサは口を閉じてしまっていいのだろうか・・・
この『据え膳』を食べてしまって、俺はズルではないだろうか。
「かみさま!もっと好きを伝える方法は?」
ああ、そこに戻ってくるのか・・・
そう言えば、恋人同士って何をすればいいのだろか。
これまで付き合ったことなんてないので分からない。
「手をつなぐ」
「はいっ」
シロがベッドで起き上がって俺の両手をとった。
手もやわらかい。
そして、他人の体温は温かく感じる。
「抱きしめあう?」
「はいっ」
シロが抱き着いてきた。
好き好きホールド再開だ。
「ちゅーとか?」
「はいっ」
(ちゅっ)
一旦顔を離してシロがキスしてくれた。
恋人同士がすることで思いついたことと言えばこんな感じ?
他にはデートや下の名前呼びとか思いついたが、俺は外に出られないし、シロは既に下の名前呼びだ。
あれ?
普段とあまり変わり映えしない??
「かみさま、他には?」
恋人同士、普段何やってるんだ!?
シロが、『もっともっと』と期待をした目で見つめてくる。
瞳の奥には星が見える様な純粋な眼差しで、真剣な気持ちが伝わってくる。
何か思いつかないと・・・
「恋人ちゅー・・・」
「こいびとちゅー!どうやるんですか?」
今日イチ、テンションが上がるシロ。
これはもう寝るテンションじゃない。
いいのかなぁと思いつつも、『恋人同士になったのだから』という免罪符を元にベッドにシロを寝かせる。
わくわくドキドキしているのが見ただけで分かる表情・・・
そんなちゅーなんてしたことないので、こっちは、うまくできるかすら心配なのに・・・
「シロ、これからちゅーするから目を閉じて」
「はいっ」
こんな時も返事がいいんだよ。
緊張しているのも伝わるので、そっと頭を撫でてやる。
「うにゃぁ」
シロのことを改めてかわいいなぁと思ったら、そっと口づけをした。
(ちゅっ)
シロが急に挙動不審になった。
そう言えば、俺からキスしたのは初めてだったか・・・
「シロ、ちょっとだけ口を開けてみて」
「はい・・・」
少しだけ口が開かれる。
そこにゆっくりと唇を重ね、静かに舌を忍び込ませた。
(びくっ)シロの身体が一瞬跳ねたが、すぐに落ち着いた。
舌を伸ばして、シロの舌を探す。
最初はびくびくしていたシロも、やり方を理解したのか健気に舌を絡ませてくる。
正直、どうやるのが正解なのか!?
顔を少しだけ傾けてシロの舌に触れたり、前歯の裏をなめたりしてみた。
「んっ、んんっ」
その中で、上の歯の裏側辺りをなめた時、シロが身体をくねらせた。
『ここか』と本能的に『いい場所』を見つけ出した。
苦しくなってはいけないので、一旦顔を離してみた。
シロの目はこれまでにないくらい蕩(とろ)けていた。
「かみさまぁ、『こいびとちゅー』すごいれす・・・」
初めてやったけど、ディープキスってすごいらしい。
「シロのことはこれ以上ないくらい好きなんだよ?」
「かみさまぁ」
ちゃんと言葉で伝えておかないと、と思ったら、シロが首に抱き着いてきて、今度はシロが舌を入れてきた。
小さな舌がチロチロと口の中を動く。
そして、シロは俺がしたように上の前歯の裏側をなめてきた。
ぬほほほほぉ、確かにこれはすごい。
腰のあたりがぞわぞわする。
ヤバい、自分がビクンビクンと動いているのが分かる。
これは危険だ・・・自分を抑えることなんてとてもできない!
俺の手は無意識にシロの背中に回っていて、右手でシロの首の辺りの髪を撫でていた。
シロは力が抜けてポフっと枕に頭を落とした。
その上気した顔と潤んだ瞳に俺は抗うことが出来なかった。
もう一度、シロの口の中に入り、シロが喜ぶ場所をひたすら貪った。
「んっ、んんん」
シロの声が漏れ聞こえる。
気付けば俺は片手でシロの胸の一番敏感な場所を触っていた。
(はぁ、はぁ、はぁ、はぁ)シロの息遣いがどうしようもなく可愛くて、もう、何が何だか分からなくなっていた。
シロの上着をたくし上げ、肘くらいの位置まで脱がした。
シロは抵抗せず両腕を頭の上に上げたままだ。
ペタンコだった胸は最近少しだけ肉が付き、触るとやわらかいと感じるまでになっていた。
この時はとにかく自分が抑えられなかった。
右手では指でシロの乳首を捏ねつつ、左胸は下で舐(ねぶ)り上げていた。
「あ、あっ、あっ、かみ・・さまぁ」
シロの普段とは違う声に俺は興奮しきっていた。
暴走して、シロのズボンに手をかけた時に、ふと気づいた。
俺は興奮するあまり、シロを全然見ていない。
シロの身体しか見ていなかった。
はっと我に返り、シロの顔を見ると真っ赤になって、蕩けまくっていた。
あんまりやりすぎるとダメだ。
傷つけてしまう・・・
「シロ、ごめんな、やりすぎた」
「かみさま・・・すごい・・・すごかった・・・」
シロが珍しくしおらしい。
上半身裸だけれど、小さく握られたこぶしはシロの口元に添えられていて、ぶりっこのポーズのようになっていた。
上着を頭から被せて長い髪を襟から引き出した。
「シロかわいいから、急に止まらくなった・・・怖かったらごめんな」
(ふるふるふる)
よく見ると目には涙が浮かんでいるようにも見える。
焦りすぎた・・・
「焦らずにゆっくりいこうな」
いこうな、も何も自分に言い聞かせているわけだが・・・
シロが言葉を発しない。
やっぱり怖かったのだろうか・・・
「かみさま・・・」
あ、しゃべった。
よかった。
「どうした?」
「ごめんなさい・・・シロおしっこ漏らしたかも・・・パンツの中ぐしゃぐしゃ・・・」
いや、それはおしっこじゃないと思うぞ、とは言わなかった。
その後、シロがこそこそと着替えていたが、俺は恥ずかしくて見ることが出来なかった。
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