この人類へ

第一話 嫌われ者1

僕は嫌われ者。

ママからきらわれて、パパからきらわれて、おばちゃんおじちゃんからもきらわれて

いる。どうしてきらわれているのか僕にはわからない。でもみんな僕のこときらいっ

ていうんだ。ふしぎだな。お外に出るのもダメ。おともだちを作ることさえダメって

言われた。あれもダメ、これもダメ。僕はいえから一歩も出ることがゆるされない。

なんでってママに聞いたらかおをたたかれて「あなたなんて生むんじゃなかった」と

言われた。わかんない、なんで、僕がわるいの？ママとパパはいつもくらいおかおを

している。でもね、ママとパパはくろときいろのとこでお花を置いていつもニコニコ

してるの。たまに来るおばあちゃんたちも笑ったり泣いたりしてるの。聞いてもなに

も教えてくれない。なんで僕の前ではだれも笑ってくれないの？だれも何も教えてく

れない。かなしいよ、つらいよ、くるしいよ、僕なにかしたかな。