八岐の大蛇〜次回決着

「降霊`八岐大蛇’」



「来い、草薙の剣!」



背中からアメジスト色の八つの尻尾が生え、

右手には若草色の刀が出現した。



そして右頬、首には純黒の鱗が生え、

両目は金色の縦の線が入った黒眼になった。



力が漲る。




そして、ヨハンは動き出す。



潰れた左手、疲弊した身体を気にせずに...




八つの尻尾を器用に高速で動かし、

立体移動を開始する。




地面に尻尾を突き立て動く。

木に尻尾を巻きつけ動く。

尻尾を前方から後方に勢いをつけて動かす。




音を置き去りにする。




一瞬にしてミノタウロスを射程圏内に捉え、

草薙の剣と尻尾を交互に使い、斬りつける。




がっがっがつ



ざしっずしゅっ



ぐちゃっ...ごとん...





黒褐色の劣化した油のようなものが

勢いよく吹き出す。




どぼっどぼどぼ





そしてミノタウロスの右手は消えた。



--------------------


ミノタウロスは何が起きたか

理解できなかった。




矮小な少年、いや強者な人族が動き出す。


突如、黒い雨が降り出す。  


気づけば右腕が目の前に落ちていた。



...!?



「ぶもうっぐるるる」



ミノタウロスは歯を食い縛り、耐える。


そして考える。



.......。



俺は斬られたんだ。


こいつに。



強い。


今まで戦った人族の中で一番胸が昂る。



嗚呼。


こいつと戦う為に俺は知恵をつけたんだ。




ミノタウロスは決意した。



全てを解放しよう。



この殺し合いで、力の全てを。




--------------------



ヨハンは、目を充血させ興奮した眼前の

ミノタウロスを凝視しながら考えていた。




「英雄の賛美歌」は、

今の俺では3分しか持たない。




3分で殺られねば、俺は死ぬ。






そして、ヨハンとミノタウロスの最後の戦いが始まった。




それは....




____________________


次回、長期に渡る殺し合いが遂に決着!






書き続けるかは、

コメント、いいね、フォロー次第で

決めるので、宜しくお願い致します。

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