12
「姉御!ヨロシクオネガイシヤース!」
「「「シャース!」」」
エルフ達が頑張ってくれたおかげで100人分の家が出来ました。10人で1つの家なので、少し狭いかもしれませんが。
にしても……。
「こっちを見ないでくれマーガレット、フェン」
「いや、この悪魔たちってアーさんの配下なんですよね?」
アーさんはこういうノリが好きなんでしょうか。
「我にも若く、荒れていた時期があったのだ」
遠い目をしていますねアーさん。悪魔にも思春期があるのでしょうか。少し悪魔の生態が気になりますね。
「では、全員を受肉させましょう」
「並ばせるか?」
「いえ、このままで」
少し大変ですが、魔力を多めにあげればいいだけです。それ!
「お、おおおおお?!」
「すさまじい力ッス姉御!」
「姉御すげぇぇぇ」
「アーネーゴ!アーネーゴ!」
悪魔たちが狂喜乱舞してます。すこし魔力あげすぎましたか?
「低級悪魔と中級悪魔の集まりだったのだが……全員一段進化してるぞ主よ」
「喜んでいるので良しとしましょう」
強くなったと言っても、アーさんほどではないし、私じゃなくてバレンタインでも全員倒せる程度です。ちなみにバレンタインは完全に馴染んでます。
最初はフェンの狩りに同行していたのですが、最近は農作業が楽しいみたいですね。
「国が滅ぼせるな」
「この辺の警備員をやってもらうつもりでもあったので、強いに超したことはないです」
バレンタインの時のようなことが起きては困りますから。予め危険を察知できるように警備体制を用意したかったんです。警備員以外にも、農作業とか食料問題に対しても動いてもらいます。
「さぁ、仕事は終わりです。あとは頼みますよアーさん」
「わかった、感謝するマーガレット」
「「「アザースッ!」」」
「どういたしまして」
さて、私はひと仕事終えたのでフェンをもふもふして癒されます。もふもふー。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「マーガレットの姉御! 何か手伝うことありませんか!」
「手伝うことって……私ゴロゴロしてるだけですよ?」
悪魔たちが増えてから、かなり賑やかになりました。悪魔たちはかなり社交的な性格で、私以上にエルフやバレンタインと仲良しです。
中にはバレンタインと一緒にイタズラを仕掛けてアーさんに怒られてることもありましたから。
ただ、何故か悪魔たちは私にもグイグイ来ます。嫌ではありませんが……私ゴロゴロしてるだけなので来てもなにも仕事はありませんよ?
「何かしましょうよ姉御! いい天気ですぜ!」
「そうですよ姉御! 俺たちもいます、何かしましょう!」
えー。悪魔たちなんでそんなに積極的なんです? 仕事にもかなり熱心に向き合ってるようで、農業も順調だとエルフに聞きましたが……なぜその熱意を私にも?
まぁ、ここまで言われて拒否する訳にもいきません。
「わかりました、何かしましょうか」
「よっしゃー! やってやりましょう姉御!」
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