第9夜 専業主婦
「なんだか久しぶりに旦那以外の男の人と喋った気がします」
「セールスマンの私が言うのも、どうかと思いますが、外出されたりはしないんですか?」
「外出なんて…一人で食料品を買いにスーパーへ行くくらいですわよ」
「旦那さまとは行かれないのですか?」
「アハハッ、やだ…もう何年も一緒に買い物なんて…」
「こんな美人な奥さんだったら、僕なら自慢げに歩いちゃいますけどね」
「えぇ~、噓でしょ、もう40手前で…お世辞にも美人だなんて言われる歳じゃないわよ」
「そんなことないですよ…本当に綺麗な人だと思ってます…ホントに…」
「嘘…そんなこと言っても何も買わないわよ」
「いいんです…アナタと出会えただけで、今日は…それだけで充分です」
「それだけで…充分なの?…ホントに?それだけでいいの?」
「奥さん…」
「私は、まだ…満足してないわよ…満足させて…ねっ」
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