幕間

これまでのあらすじ30

 東雲旅団の奮戦により東部正面は一応の小康状態に陥った。


 その間に他の戦線が動き始めていた。


 品川付近への陽動上陸作戦を行う里見と、太田率いる江戸周辺の部隊の激突、そして三崎沖海戦が発生している。

(サイドストーリーにします)


 南部正面には1500の兵しかいない。


 そこへ8000もの武田が迫りつつある。

 原の赤備えだけで何とか持ちこたえらえれるかと思ったが、葛山の家臣が謀反。

 葛山城が寝返った。


 大胡は再び、明智軍を南進させ救援に向かわせる。


 北部方面では宇佐美率いる上杉の20000が沼田城下へ押し寄せてきた。

 沼田守備兵約3000。


 絶対的不利下の中、政賢は沼田を7年間任せてきた矢沢に全幅の信頼を置いていた。


 また鳥居峠や万座峠を超えてきた軍勢も風魔鉄砲隊や、岩櫃城にてこずっている。


 そこへ新たなる知らせ。

 武田の調略により下仁田方面から和田城まで、一気に武田方に寝返って大胡の腸までの道筋が完全に開いてしまった。


 それだけでなく、その通路の中の要衝地、不通渓谷の橋を占拠した中隊があった。


 大胡最古参の兵、大野忠治率いる188名の部隊。


 それを聞いた大胡の将達は勢いよく立ち上がり、彼らを救い出すことを主張する。


 ここに政賢の決断により、武田との決戦を速攻で決めようと決断することとなった。




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「殿。これは俺からの土産です。つかってくんない」


「なぁに? 忠治ちゅーたいちょうサン」



「俺の墓にする石を選んだんで、そのかけらです。これを肌身離さず持っていると 運が向いてくるという噂が」


「でもそれ。

 忠治ちゅーたいちょうが復員して国定に戻ってからの話じゃないの? 僕知っているよ。その話」



「そ、そうですかい? これは売れねぇなぁ……」



(国定忠治の墓のかけらを持っていると博打運が上がるという迷信があって、大分削られてしまったそうな。正史です)

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