#39
朝から空気が悪いなぁ……この部屋ちゃんと換気してるか?
愛理さんと紀里が睨み合っている。
あの二人不仲になったのか?
「きーちゃんそんなに怒らなくても……」
「樹に黒歴史話すわよ」
「お、何か聞こえたな?」
「変なタイミングで現れないでくださいよ……」
教室に入って二人の様子を見てたら気になる話題が聞こえてきた。
いやまあ仕方がないよな。
気になる話題は聞きたくなるものだろう。
「お前どうするんだ?」
「……どうしようかしらね」
「光大とかどうだ?あいつはあいつでまあ色々とあるが顔は良いぞ」
「ん?何か言ったかい?」
光大の名前を出したら近くにいた光大がこちらに顔を向けてきた。
顔もいいし性格もよくてモテるあいつが初恋拗らせ野郎とは誰も思わないだろうな……
人間とは中々に難しい。
「本当に灰羅があなたなんかを師匠にしなければ良かったのに……似るものね」
「で?僕の名前が出た理由は何だい?」
「いつの間に……」
「紀里が失恋したんで各務さんとかどうなの?って話です」
「あー……」
光大はなんとも微妙そうな顔を見せた。
「うーん」
「そこまで悩むことか?」
「いやまあ断ることを前提とするとここの関係が面倒くさくもなりそうだし、かといって了承してもなぁって」
「まあそれもそうか……」
まあこいつの初恋の人が本当に俺の幼馴染だったら爆速で俺と光大の関係は気まずくなるがな、ハハハ。
笑えねぇ……しかし今の俺に愛理さんがいて良かったな!光大!
多分愛理さんがいなかったら……まあ紀里もある意味……まあいいか、それにしても俺も告白してただろうしな!振られてたかもしれないけど……
一体いつからあいつと幼馴染なんだってぐらいには付き合い長いし唯一の幼馴染が異性とかまあしょうがないだろ。
まあ、あいつは恋愛に興味ないと言っていたし……まあ光大と付き合うことになったら……近づけないぐらいには女子が周りに寄りすぎてそれはそれで大変なことになりそうだな。
冷静になって俺は何を一人で考えていたんだと振り返った。
「そういえば各務さんの好……」
「まあこの話は……放課後話そうよ、ね?」
「席つけー」
丁度いいタイミングで春崎先生が教室に入ってきた。
まあ俺もそろそろ真相を確かめたいところではあるので放課後問い詰めてみよう。
ちょっと愛理さんと紀里が喧嘩気味だったが、別に大きな騒動になることもなく放課後になった。
どこに集まるのかと考えていたが、紀里が屋上の鍵を貰ってきていた。
「美雨も来たのか」
「暇だったしこの二人が引っ張ってきたからねぇ~」
この二人というのは灰羅と瑠璃だった。
ようやくいつも顔見る面々が揃ったような気がする。
というかちゃっかり灰羅と瑠璃は美雨と仲良くなっていたんだな。
少し安心した。
「で~なんで呼ばれたの~?」
「いやまあ光大が好きな人を発表するって言うから」
「忘れてなかったの……」
「俺は知ってるけどなぁ」
「じゃあ黙っててもいいじゃないか!」
「まあまあ」
「うぅ……」
恥ずかしそうながらもスマホを取り出し少し画面を触ってからこちらに向けて、
「この人だよ……」
「あれ?この人……」
「まさかアイドルにガチこ……」
「違うよ!いやまあ違くないけど……」
「……どこかで」
どうやら俺が知らないだけで有名人なのかもしれない。
美雨も知っているようだし、瑠璃に関してはアイドルだということを知っている。
……やっぱり似てるんだよな。
俺の唯一の幼馴染に。
「話すと長くなるんだけど……」
前、俺に話したように同じ話を愛理さんや紀里に聞かせていた。
「顔と性格ってどうしてこうもそぐわないのかしらねぇ」
「お前も大概だがな」
「あら?私の顔が良いと褒めてるのかしら?」
「否定はしない、性格も男のタイプも終わってるけどな」
「樹さん?紀里に浮気は許しませんよ?」
「愛理さん後の言葉聞いてないよな?」
まあ別に紀里に浮気するぐらいなら一回愛理さんに叩かれてくるわ。
紀里に浮気するなんてあまりにも馬鹿らしい。
ただ、顔とスタイルがいいのを否定しては世の中の基準が変わってしまうので否定はしない。
「まあうーん頑張れ」
「しばらく連絡取ってないしなぁ……」
「会いに行きなさいよ」
「東京にいるみたいだしなぁ……ちょっと遠いよね」
良くない男みたいだが、俺は愛理さんの金で東京に行けるためそこまで苦労しないが、普通の高校生にしてみたら東京まで行くのは金銭面的にも距離的にもつらいだろう。
愛理さんのヒモさいこー
マジで他に言えることがないのでこう言うしかないが、ヒモ最高だな。
「そういえば紀里はどうするんだか……」
「灰羅に聞きなさいよ」
「え……いやまあ……他の男探してよ……」
灰羅もある意味シスコンなのでは?という疑問が湧いて出てきた。
いやだってブラコン耐えられるのシスコンぐらいじゃね?っていう……
灰羅も紀里も光大も大変そうだな。
「愛理!責任取って誰か紹介しなさいよ」
「なんか紀里面倒くさくなってません?」
「元からだろ」
「あんたねぇ」
今にも殴られそう。
後ろを光大に防がれ、助けをこいても誰も見向きもしない。
さて……久しぶりに紀里にボコされそうだ……
思いっきり殴られ、愛理さんに介護されながら帰宅した。
「大丈夫ですか?」
「いつか治る」
「それはそうですけど……」
腹がいてぇ……
どっかしらの骨が折れていても不思議ではないくらいには痛い。
まあ紀里は普通に折ってくるので、その心配が本当のことに変わることがある。
「そういえば一緒に帰ったの久しぶりですね」
「確かにな。いっつも愛理さんはいつの間にか帰ってるからな」
「家事がありますし……」
「それは本当に助かってます、いつもありがとうございます。愛してます」
「これからも家事がんばろーっと」
飯に風呂、洗濯、掃除何から何まで任せてしまっているのが申し訳ないが、あまりにも楽すぎて自分でやるのが面倒くさくなってしまう。
だって考えてみろよ、家に帰ったら全てが終わっていて飯食って寝るだけでいいんだぞ?
一人で暮らしていた時の大変さを忘れてしまうぐらいだ。
俺がソファーで寝ている横で、愛理さんが洗濯物をたたみながら話しかけてきた。
「しっかし各務さんの想い人が、C&Cの人とは思ってもいませんでしたけど」
「C&Cってなんだ?」
「なんか樹さんって一般常識的なところは何も知りませんよね」
「酷くないか」
「いいですか?C&Cっていうのは……」
C&CというのはCool&Cuteというアイドルグループらしい。
歌もダンスも完璧で、一人一人が個性を発揮している、というある種アイドル界隈でありそうな定型文を聞かされた。
まあしかし幕張でやるぐらいには有名らしいし、アイドルグループとしてはかなり異質らしい。
何せメンバーの個性がそれぞれという統一性の無さ。
そしてその中でセンターを飾っているのが、光大の想い人だという。
「思ったんですけど、樹さんのあの写真の人に似てませんか?」
「それは俺も思う」
どうやら愛理さんも俺と同様の意見らしい。
もう一度見せてほしいと言われたのでスマホの写真フォルダから探して、画面に映した。
「これいつの写真なんですか?」
「えーっと一昨年か?いやもう一年前だったか?まあその時だな」
「そういえば毎年会ってるんでしたっけ?」
「そうだな。去年は紀里にボコされて行かなかったが」
「きーちゃん……」
本当紀里はなんというか迷惑を掛ける人間だよな。
「まあ本人に聞いてないし似てるだけかもしれないけどな」
「そうですかね~」
まあ愛理さんも似てるというのならもしかするとなのかもしれない。
愛理さんも洗濯物をたたみ終わり、夕飯を一緒に作ることになった。
「そういえば愛理さん、聞きたいことがあるんだが?なんで俺は大会に出ることになってるんだ?」
「まあ樹さん他所様と全然コラボしませんし、何か機会を与えようと思って社長と勝手に決めました」
「うん、まあそれは納得したんだが……あれ、結構ガチの大会だろ?俺全然やったことないのにいいのか?」
「希華さんと私で他の人に説得しました!『あの人は本気出して練習させれば希華さんになります』って」
「おい!ハードル高すぎだ!」
勿論希華は、VA〇ORANTでもビタビタエイム……まあつまりヘッドショット一発ゲーみたいなものなのでずっとヘッドショットを繰り出す暴れ具合。
対して俺は、この間一期生とゲームをしたときに希華の動きを見てたぐらいだ。
それがどうやって残り数週間でそのレベルまで仕上げてくることができるのか良く分からないぞ。
「まあこの後耳かきでも囁きボイスでも何でもしてあげますから~」
「頑張ります……」
性欲には強いかもしれないが、なんかこういうのには弱いんだよなぁ……
やっぱり健全?なのが一番!と思い込みたい。
まあだから愛理さんに男子高校生らしくないとヘタレだと言われるんだよな。
「共同作業は楽でいいですね~」
「楽ならいつもこうするか?」
「それはありですけど、樹さんをダメ人間にして他の人のところへ行かないようにしないといけないので」
「ん~もうそれは考えなくてもいいと思うぞ」
俺はもう愛理さんにダメ人間にされてるのでその心配は無用だと言える。
だってここまでしてくれる人が許嫁なんだぞ?もう何もすることなく生きれる。
「でも樹さんきーちゃん……じゃなくてもいいですけど同じことされたらひょいひょいついて……行かなそうですねぇ」
「推しだもんな」
「推しですからねぇ……sivea入って良かったー」
「愛理さんsivea入ってくれてありがとう」
まあ正直俺が見てるVtuberのほとんどはsiveaの人なので、siveaに愛理さんが入ってなければ見つけることもなかっただろう。
許嫁という立場であっても滅茶苦茶気まずいまま数年ぐらい関係は最悪だったかもしれない。
そう考えると俺も愛理さんも互いを推していた奇跡に感謝しなければならないのかもしれない。
愛理さんサイコー!
夕飯も作り終えそれらを運び、愛理さんといつものように食卓に座り夕飯を食べた。
愛理さんがどうしてもというので愛理さんと一緒に風呂に入り、頭を洗ったり背中を洗ったりしていつものように風呂に入ってから愛理さんより先に風呂からあがり適当にソファーに座った。
「……することもないしちょっと調べるか」
勝手にエントリーされていたチームのメンバーを調べることにした。
希華と愛理さんを除いた三人のことは多少名前は知っているし切り抜きなどでも見たことはあるがそこまで詳しくは知らない。
まずはストリーマーの人から、名前は『
流石にこの人は有名で俺も時々切り抜きを見ているし、たまーにsiveaの人と大会に出たりしているので、三人の中では一番知っている。
ちゃんとゲームも上手くて元プロさながらといった判断力の高さエイム力の良さを兼ね備えている人という印象がある。
正直なことを言うとこの人とコラボできるとか、かなり大手の人だったりその大手の人と仲が良くないとできないレベルといったストリーマーだ。
俺なんかとチームを組んでしまっては申し訳ないと思える。
「樹さん何見てるんですか?」
「ん?今度の大会のメンバーを調べてたんだ」
「なるほど……今調べてるのは……Dustarさんは、まあ凄い方ですよ。Vtuberへの配慮もそうですししっかりと話を拾ったりカバーしたり配信者の鏡ですね」
「本当に俺が出て大丈夫なやつなのか?不安だぞ」
「まあプレイスキルでひねりつぶしてしまいましょう」
それができたら困らないんだけどなぁ……
配信者としての経験はあるが、別に面白い話ができるかと言われれば難しい所でもある。
「
「いや調べてないな。あと、
「kqnrさんはですね~」
愛理さんの説明によると公式戦にも出てる現役のプロで一番の強みは、ほぼすべてのキャラを使えることと撃ち合いの強さらしい。
なので俺が何のキャラを使っても合わせてくれるらしい。
いやなんか申し訳ないな。
あとなぜ撃ち合いが強いのか聞いてみれば残り自分一人の状況でもひっくり返すことが多いかららしい。
そしてコーチ枠のSGWさん、どうやら苗字らしい。
少し前のプロで、ゲーム内で指示を出すのが上手い人らしい。
そのことがあって今でも有名チームのコーチとして、今でも戦っているらしい。
「ちなみに二週間からスクリム、三週間後の土日が大会ですね」
「え?それで俺に希華のレベルまで上げろっていってるのか?」
「はい、まあ明後日顔合わせなんで明日は学校から帰ってからみっちり基礎叩き込みますよ」
「え……」
「甘やかすのは今日までですからね?」
「ひっ……」
愛理さんの目に光が灯っていない。
逃げてしまいたい。
迷惑を掛けてしまうので絶対に逃げることなんぞできないが。
「さて、じゃあ耳かきと囁きでもしてあげますかねぇ」
「はい……」
明日からずっと鞭で叩かれ続ける生活が始まる。
これが最後の飴だと思って今日はじっくり味わなければならない。
愛理さんが綿棒やらなんやらを持ってきた。
「はい、膝枕していいですよ」
「寝てしまいそうだな」
「寝たら食べます」
「寝れないかもな」
愛理さんの膝の上に頭を載せるとぞわっと耳に綿棒が入ってきて体が反応してしまった。
「危ないんで動かないでくださいよ」
「……なんか変な感じがするな」
「……たまーにしてあげてるんですけどねぇ」
「え?」
「樹さん寝てから色々してるんですよ?」
「色々ってなんだ色々って」
「まあそれは色々ですよ」
……身の危険を感じる。
愛理さんは適当にあしらっている感じで、話すが何をされているのか気になる。
というか耳かきされても起きないってどんだけ熟睡してるんだ、俺は……
「これ囁きしにくいですねぇ」
「耳かきだけで十分だ。というか今、囁かれたら普通に悶えそうだから勘弁してくれ」
「じゃあ寝る時にしてあげます」
「このまま寝てしまいそうなぐらいには眠いがなぁ……」
頭がボーっとしているのが、自分でも分かるぐらいになっていた。
愛理さんの耳かきが心地よいのと、愛理さんの体温で眠くなってきてるのかもしれない。
でも、このまま寝たら何をされるか分からないので、寝れない。
「なんか樹さんとの関係が発展してなくて寂しいんですけど」
「俺はこのままが一番心地いいんだけどな」
「恋人って感じじゃないですよね」
「まあ確かにそうだな」
恋人というよりかは夫婦に近いのかもしれない。
まあどうせそうなるのだからあまり変わらないような気がしないでもないが。
まあ恋人らしいことはあまりしてないよな。
デート行ったり愛称で呼び合ったりとかしてない。
「一緒に暮らしてるのが良くないんだとは思いますけど、今から離れたら寂しくてベッドから出れなくなりそうなので嫌ですし」
「可愛いな。俺もそんなことになりそうだが」
「あまりにもこの生活に慣れてしまいましたよね」
「抜け出せないぐらにはな」
今から変えろと言われても無理な話と言えるぐらにはお互いに慣れ過ぎてしまっただろう。
そんなことを考えていたら突如体がビクッっと跳ねてしまった。
「樹さん危ないので動かないでくださいって言いましたよね?」
「す、すまん……さっきのやつはもうしないでくれないか……」
「ふーん?」
元の体勢に戻り、しばらくするとさっきと同じように愛理さんが綿棒を入れてきた。
あまり動くと本当に危ないので動けないせいで体がずっとびくびくする。
「樹さん体ビクビクさせて女の子みたい」
「愛理さん?」
「樹さんって意地悪したくなるんですよね」
「愛理さん??」
耳から綿棒を出したと思えば、また何か柔らかい物を入れられた。
あ、これ指だ……
綿棒で耳かきされてた時よりも体がびくついてしまう。
「耳舐めもしてあげましょうか?」
「やめてくれ」
「んふふ~」
最後に「ふー」っと息を吹きかけられようやくおわ……ってなかった。
まだ反対側があることを完全に忘れていた。
愛理さんがさっきの調子のまま耳かきをしてきたため全身の筋肉を使ったんじゃないかと思うぐらには酷い目に合った。
〈愛里視点〉
樹さんをからかいまくって、可愛い姿も見れたので満足して寝室へ入った。
ベッドの上に寝転がり、樹さんの耳元に顔を近づけて、吐息交じりの甘い声で話しかけてみた。
「寝ないんですかぁ~」
「誰のせいで目が覚めたと思ってるんだ……」
「だってぇ樹さんが-可愛かったんですもん~」
「同じことやってもいいんだぞ。需要はないかもしれないがな」
「需要あるのでしてください」
男の耳かきなんて需要ないだろ……
樹さんはそう思ってるかもしれないけれども、してもらいたいものはしてもらいたい。
そういえばさっき恋人の話が出たので冗談交じりで適当なことを言った。
「お互い裸になって寝たら恋人っぽいですかね?」
「それは一線超えてるな?」
「樹さんが手を出してくるにはどうすれば……」
「どうして愛理さんはそこまでえっちにこだわるんだ」
「……そこまでこだわりはないです」
この間の私だったら樹さんが他の女に取られたくないからとか言っていたかもしれない。
でも今は樹さんが他の女のところにひょいひょい行くわけじゃないし、もし本当に行ってしまっても絶対戻ってくると信じしてるから、あまりそういうことは言わなくなったかもしれない。
でも、好きな人とえっちできたらとかぐちゃぐちゃにされたいとかは思うよね。
そういう思いが抑えきれなくなったら本当に手を出してしまうと思う。
それだけ樹さんのことは好きだし、大切に思ってるし、一生傍に居てあげたい……いや居たいと思っている。
ただ今はもしかするときーちゃんの件もあって樹さんに引かれているかもしれないから、逃げないように初めては奪っておきたいかも。
樹さんが他の女のところに行ったらこう言ってみたいよね。
『私で童貞捨てたくせに』それか『私の処女奪ったくせに』って。
「樹さんはしたくないんですか?」
「したくないといえば嘘になるが今はまだいいよなって考えてる」
「私が若いうちにぐちゃぐちゃにしておかなくていいんですか?」
「いやまあうーん……」
「若いJKの体、味わえるのは今の内なんですよ?」
「発言がおじさんくさいぞ」
「ネットの人間なんで」
ネットには沢山おじさんがいるからね。
特にああいう活動をしていればそういう人は一定数いるしそれが目に映ることも多い。
「ん~樹さんのこと買って奴隷にでもしてしまいましょうか」
「まじであり得そうな話はやめてくれ」
「まあエッチし始めたら私が奴隷みたいなことになるんでしょうけどねー」
「頼むから耳元でそういう話するのやめないか」
「はむ」
樹さんの耳にかぶりついた。
眠いのか私自身も良く分からないが、急にそうしたくなった。
「勘弁してくれ……」
いつも樹さんがしっかり反応してくれるから構いたくなる。
いつかもし反応しなくなっても構いたいし構ってもらいたいので、多分悪戯したりはする。
樹さんが許嫁で本当に良かったと今でも思う。
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