九尾の花嫁 すなさと様

【タイトル】九尾の花嫁

【作者】すなさと

【ジャンル】恋愛

【読んだ話数】「第1話 谷の狐と月夜の姫 九尾の盟約と「にえ姫」(1)」まで

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886283502


 私のプロフをうっかりのぞいてしまった方は知っているかもしれませんが、私は双子好きです。一作品に一双子の勢いで双子を登場させるレベルの双子好きです。

 なんでいきなりこんな話を始めたかというと、今作には双子が登場します。双子という表記があった瞬間に、双子だ!!ってテンションがあがり、キャラクターへの好感度もあがりました。我ながらちょろすぎる……。


 双子はいったん脇において、今作タイトルからも察せられるとおり「あやかし」ものです。最近はやっているのかよく見かけますね。私も好きです。

 現代社会にこっそり隠れている、自分たちが気づいていないだけで、近所に住んでるあの人とか、クラスメイトのあの人とか実は……ってドキドキ感を与えてくれるのでとても良い。現代が舞台ということで異世界とは違ったリアル感が体感できて物語にものめりこめるのも良さだと思います。


 今作の場合は主人公が狐です。といっても耳と尾が出ること以外は普通の人と変わらない平凡な(?)高校生。そんな主人公には双子の兄と幼馴染がいます。昔から三人仲良く遊んでいたのですが、双子の兄と幼馴染の関係が友情から恋愛に代わっていることに主人公は気づいてしまいます。


 これ、ものすごぉーく気まずいなって思いました。両方大事だからこそ二人の仲は応援したい。だけど気まずい。小さいころから知っている二人が恋愛的にお互いを意識している……甘酸っぱい空気とか出されたらものすごく気まずい。わかります。

 そして感じる疎外感。三人一緒が当たり前だったのに、無邪気に遊んでいたころの三人にはどうしても戻れない。成長したからこその関係の変化ですが、それゆえにどうにもできずにもどかしい……。


 そんな主人公のもとに現れるのが鬼の姫。お互いに正体を知らない二人は何気ない話から距離を縮めます。しかしそこに立ちふさがるのはあやかしならではの家の事情。

 なんのしがらみもなく出会っていたら自然とうまくいったように思える二人が家の事情など、その他の要因に振り回されたりすれ違う様子は切なくもあり、応援したくもなります。今作もそんな予感を序盤から強く感じます。


 兄と幼馴染との関係、鬼の姫との関係。これからどう変化していくのか大変気になる作品です。すでに完結している作品ということで、これは最後まで見届けたいなと。


 双子ですし!(ものすごく偏った意見)

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