第5話 少子化問題に終止符
2030年少子化問題が解決した。
体力と知能、身体の機能がピークに達する50歳を最高齢とした。
50歳からは一歳ずつ年齢が下がる。
100歳は0歳となる。
100歳以降は胎児であり、人口にはカウントされない。
80歳以降は未成年としてカウントされる。
100歳でも元気な人はいるが、50歳の頃と比べれば明らかに体力や知能などの身体的機能は弱まっている。
0歳から50歳、50歳から100歳までの体力や機能の変化率を二次関数的に見た。
小・中・高等学校には子供と元高齢者(未成年)が入り乱れる。
大学には20歳と元80歳(現20歳)が肩を並べて学び合う。
30歳と元70歳(現30歳)が結婚する。
50歳まで上司だった人々は、51歳(現49歳)から、役職を解かれて部下になる。
年齢という呪縛から解放された人々には活気が生まれ、結果、人口が増え、少子化問題は負の歴史となった。
概念的に若者しかいない国が生まれた。
年金制度はベーシックインカム制度に置き換わり、医療費や教育費は基本的に無料となった。
定年は元82歳になり、それ以降は基本的に生活費等、全て無料。
日本で長らく定番だった四角柱の墓石は消滅し、胎児(死亡)に戻った人々は母なる海に帰えされることになった。
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