詩集47 裏切りの言葉は表を知らない

仲仁へび(旧:離久)

第1話 裏切りの貴方



「私は貴方を裏切らなかったのに」


 なぜ貴方が私の前に立ちふさがるのですか

 味方であるはずの存在が


 誰よりも心を許していた

 最も奥深くの扉を守らせていた


 その裏切りはあってはならない事

 もう二度と人を信じられないかもしれない


 なぜ貴方がそこに立っているのですか

 こちらにいない貴方が 目の前に立つ貴方が

 私の心を深く傷付ける


 この魂につけられた傷を

 さらに深くえぐっていく


「なぜ」


「一体、なぜ……」


「私はその時まで貴方の味方でいたのに」


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