第16話

上目遣いでそうせがまれ。

俺は教室でピンチだった。


周りにはクラスメイト何人かがまだ

残っていて。


俺らの会話に耳を傾けている感じが少しあった。

ま、いまのところは、どうせ、いつものように、林ユーコが陰キャくんを馬鹿にしてからかっているんだろうな、くらいに

周りの連中は思ってるらしかった。


だがな。


俺は林ユーコに突如として、手を握られ、

「一緒に帰ろっ」と、言われ、教室から連れ出されたから、このあとが大変だった。

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