第43話 今日から俺もなろ○系主人公
近くの喫茶店でモーニングをとる。
名古屋人の転移者か転生者もいるのか…
「ところで、あのアヤヤトゥーヤーと言うのは馬車の中で見せて貰った歌舞とは別系統のように思うんだが。私には少し…理解が難しいジャンルなのだろうな。」
酔っ払って俺は何をやったんだろうか?
城○リーダーの物真似か?フレンドのモブ太と早苗丸相手には鉄板ネタだったが。
U-Tubeのない世界では伝わらんだろう。
「あれは、難易度が高いんだ。酔った勢いでやってしまったんだろうが、俺もいまだ未熟者ゆえな。」
穏便なスローライフを送りたい訳ではない。
むしろ、俺は賞賛を浴びたい。もっと言うと女にモテたい。面倒事が起きたらフェイドアウトすれば問題無い。所詮は余所者だ。
能力や装備を隠したりは特にしなかったがリーダーの物真似は今後自粛しようと思う。
町を出て森に向かう。
標的にゴブリンでも狩りに行こうぜ!的なノリだ。
小一時間ほどで初心者向けの狩場に着き獲物を探すと索敵MAPの範囲が広がったおかげで早々に発見できた。
「じゃあ俺からな。バレット改をお見せしようじゃないか」
視界に入ったゴブリンの頭を狙い、ゆっくりと3発ほど撃って3匹のゴブリンそれぞれの頭を吹き飛ばした。
「とりあえず、こんな感じだな。どうだ?」
険しい顔のアイリーンもいい!朝の姿を思い出してはポジションを直すこと朝から数回。俺は童貞高校生並みに股間がセンシティブになってる。
その内、暴発するんじゃないかと心配になる。
「まず、詠唱無しで発動までの速さは超一流の魔道士並みかそれ以上だな」
めっちゃ褒められてる。
実は俺、無自覚チートでしたぁ?w
「発射された魔弾が目で追えない速さだった、魔力は感知出来たが感知した時にはゴブリンの頭は吹っ飛んでいた。貫通力も殺傷力もよもや初級魔法のバレットとは誰も思うまい。」
ここまで褒められるとご褒美期待してしまう。
パンツは新しいのに履き替えとこう。
「連射速度や有効射程はどのくらいだ」
「今の威力の魔弾で1秒間に約10発だな、今のより威力やなんかを強化したものなら、まだ試してないが1500m位までなら有効なはずだ。今の所当たればの話しになるがな」
調子にのりまくってる俺は、さも何でもない風を装って答えた。狙撃Ⅰではまだ1500m先の標的に必中は難しいだろう。
それでもかなりの驚きだったらしく、「それはまた……誇張では無さそうだな……」
と、なかなか信じがたいようだ。
あぁ、めっちゃ気持ちいい。こんなに「な、何だと!」みたいな展開が、俺の承認欲求を満たしてくれるとは。
アイリーンが相手じゃなかったら「え?wこれが普通のバレットじゃないんですかぁ?www」とか、「俺w、これはwwやちまったか?www」ごっこで煽りまくってた自信があるわ。
「まだ疑問も聞きたい事も増えてしまったが後にしよう。次は私が見せる番だな」とキリッと男前アイリーンが言った。
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