第23話 『我が名はブラックホーク珍太郎!』
「我名はアシ○カ!東の果てよりこの地に来た!」
早朝の森の神聖な雰囲気にテンションがあがり何となくちょっと叫んでみた。
もちろん誰もいないし、俺はアシタ○でもない
異世界に来て未だ誰にも名乗ってない
魔法使いと呼ばれてるだけだ
普通聞かない?名前
村人達大丈夫?変なヤツに騙されたりしない?
聞かれないからコレ幸いと名前を出してこなかったが……
『ブラックホーク珍太郎』
ステータス画面にある俺の名前だ
この異世界に連れて来られる原因となったゲームで使っていたキャラ名だ。
ゲーム内では大体『ブラ珍さん』とか『ブラちゃん』と呼ばれていた。
本名を知ってるフレンドは黒ちゃん呼びする者もいたが…
本名、黒井 鷹 35歳
アカウント名を安直にブラックホークにした事と、キャラクリの時とりあえずお試しのつもりだったキャラに適当に付けようとしたのが珍太郎だった事が悔やまれる。
初キャラ名には自動的にアカウント名が設定される仕様で、それを消さずに珍太郎と打ち込んでしまった。
出来上がったのが『ブラックホーク珍太郎』だった。
なんだかんだとこのキャラでやり続けて、愛着がわいてきたのだ。
課金アイテムで名前を変えようとしたが、みんなに反対された。
他人事だと思って変な名前のままにしたかったのだろう。
クラン盟主の名前も変だったしな
だから村では名乗ってない
この世界の名前の良し悪しなんかは分からないが
『ブラックホーク珍太郎』が一般的ではないのは確かだろう
村長、何気にディランとかちょっとカッコイイ名前だったし。
まぁいい
気を取り直して進むと目的地に着いた。
洞穴が魔素溜まりになった場所だった。
魔狼が吸収してしまったのか、さほど濃い魔素は残ってないが放置すればまた溜まってくるかもしれないので、
魔素の残滓を手の平で吸収した後穴を土操作の魔法で埋めていく。
体内の魔力が少なくなってきたら休憩、割とすぐ10分〜20分経つと大体回復してしまう。
2時間程で埋め終わると、村に向かう。
樹木のせいで視界はあまり良く無いが索敵MAPのおかげで200m先に反応を捉えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます