いじめられっ子だった僕が狂気殺人鬼の儚げ超美少年に愛されすぎて困っている。
灰色の魚。
はじまり
僕には周りとは少しだけ変わった友人がいたんだ。
彼の名前は、
無垢な笑顔が印象的で誰にでも分け隔てなく優しさを持つ少年で、
他の人達からは『星くん』や『スイくん』だの可愛がられているようだった。
そこまでは特に変わったところがない普通の友達だと思われるだろう。
しかし彼は生まれつき体の色素が不足しているといわれている《アルビノ》だった。
アルビノは瞳や髪、肌はその人によって少し異なるらしい。
白野の場合は、夜空の星のように輝く白い髪に薄い翡翠のような瞳だった。
その風変わりな容姿を初めて見た人達は綺麗だともてはやす人もいたし気味が悪い、と陰口を叩くものもいた。
その声色は何か少し、僻みを含んでいたような気もする。
外に出れば地毛じゃありえないような髪色をしている人たちがたくさん居るのだから他人がいちいち気にしなくていいだろう。
そう思うが、髪を自由に染められない学生である彼らにとって星川 翠は特別浮いた存在だったのだろう。
だが、それも最初だけ。
彼の事を知っていくうちに、誰もが星川の事を好きになった。
内面も外見も美しければ少なからず人からいい意味で注目されるのは当然なのだろう。
だから彼の周りにはいつも誰かがいた。
星川はいつも世界のすべてを愛する女神のような笑顔だった。
・・・
これは、僕が犯した人生最大の罪と心優しい友人が美しき狂気の殺人鬼に変わるまでの記録だ。
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