第285話 乱心

浅ましい相続争いに辟易していた次男の嫁。

「あんたはどうなのよ!」

水を向けられたのが引き金となり、堰を切ったようにまくし立てる。


大人しく人当たりの良い彼女は、情報の集積所。

でも、誰の味方でも無かった。


それぞれの事情の暴露、欲得抜きの正論武装。


『すわ、ご乱心か!』

色めきたつ親族会議。


ー完ー


黙って話を聞き、余計な差し出口をしないからといって、同調しているわけではないのだよ。

面倒なだけなのだよ。

もしかしたら、心の内は、ずっと、ご乱心。


*****


明日のお題は『UFOキャッチャー』デス^^

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