あるてぃめっと 〜ゆきちゃんとシャワー〜



「ねぇ、ゆきちゃん?」



「なんですか?」



「ゆきちゃんって、いつもお風呂入ってる?」



「へ!? 私入ってないと思われてたんですか? 何か変な臭いでもしますか?」



「ああ、ごめん。そういうことじゃなくて。湯船をためてるかシャワーだけで済ませてるか訊きたかったんだけど」



「そういうことですか。よかったです。びっくりしました」



「ごめん。質問が悪かったね」



「いえいえ。私はお風呂に入るのが好きなのでためてますよ」



「そっかー」



「なんでそんなこと気になったんですか?」



「いや、僕はいつもシャワーで済ませるんだけど、シャワーってアルティメットめんどくさいんだよね」



「そうですか? 湯船に浸かるより楽じゃないですか?」



「うーん。なんだろう。お風呂の時間自体がめんどくさいって感じかな。シャワー浴びようと思ってから、洗濯も含めて全部が終わるのって一時間くらいかからない?」



「確かに。ドライヤーしたり、スキンケアとかしたり時間かかりますね」



「その上、シャワーの時間って楽しくないじゃん?」



「そうですね。シャワーの時間ってついでに動画観たり、音楽聴いたりできないから、シャワーの時間以外の何者でもないですもんね」



「そうそう。その上、シャワー浴びようと思ってから、なかなか腰が上がらないんだよね」



「だったら、やっぱりお風呂をためたらいいんじゃないですか? その湯船に浸かってる時間なら、携帯を操作できますよ」



「ためるのがめんどくさそうなんだよね」



「もう、だらしないですよ。わかりました。お風呂の時間になったら呼んでください。私が一緒に入ってあげます」



「え!?」


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